先々週後半に泊まりがけの出張があったのですが、そのときちょうどとあるPS用ソフトの発売日と重なっておりまして、出先にてそのソフトを購入して参りました。
で、帰ってくると同時にそのソフトをプレイ開始。以降、ひまさえあればそのソフトを黙々とプレイ……そんな状況が続いておりまして。(^^;ゞ
ここんとこの更新遅れの元凶(爆)となっているそのソフトの名は、
『ウィザードリィ・リルガミンサーガ』。
ウィザードリィと聞いて、「おお!」と思われた方は……私と同年代か、もうちょっと下のゲーマーな方々ですね。(笑)
逆に、中高生辺りの方々にしてみれば、「何それ?」と思われる向きもひょっとしたら多いのではないかと。(^^;
私が初めてウィザードリィ(以下WIZ)シリーズをプレイしたのは、FC版#1が登場したときでした。
それまでコンピューターRPGとしては、ドラゴンクエストシリーズぐらいしかプレイしたことがありませんでして(あ、もっと前に「ブラックオニキス」ってのもあったか)、そのお手本的存在であるWIZについては、名前だけは知っていたものの、パソコン版しか登場していなかった当時はプレイすることが出来ませんでした。(パソコンを未保有だったため(^^;)
で、それがファミコン用に移植されたと聞き、飛びつくように購入したのですが……
初めはかなりとまどったことを覚えています。
何しろ当時の私は、WIZの元となったテーブルトークRPG「ダンジョンズ&ドラゴンズ」の存在を知りませんでしたので、「職業? 種族? 何だこりゃ? エルフ? ドワーフ? 何これ、人間とどう違うんだ……?」と不思議がることしきり。(^^;(今から考えれば大笑いな話ですが)
だもんで、最初はガイドブックの記述に従って、「戦士系はドワーフ、僧侶はノーム、魔術師はエルフで作れば……」と、人間が一切いない亜人間パーティー。(笑)あまつさえそれらに自分のオリジナルキャラ(もちろん人間)の名前を付けてプレイしていたという。(^^;
しばらくして、テーブルトークRPGやひいては「指輪物語」等のファンタジーにも興味を示した私は、それらの書物を読んで初めてエルフやドワーフ、ホビットといったいわゆる亜人間の種族についての概念を知り、慌てて人間を中心としたパーティーを作り直し、あらためてオリキャラの名前でプレイするようになったものでした。(^^;(元々のパーティーは、名前を変えて先輩パーティーとしてしばらく残していましたが)
以来、オリジナルのパーティーを2組ほど作り、とっかえひっかえレベル上げ・アイテム探しを繰り返して……(最終的にはレベル110ぐらいだったはず)
その後ファミコン版の#2、#3、スーパーファミコン版の#5と登場して、その度に#1と同じパーティーを作ってプレイしてきました。
でもトータルとしては、やはり最初の#1を一番気に入ってプレイしていたと思います。プレイ時間的にも、#1が一番長かったような……(2年ぐらいは#1ばっかりやってたんじゃないかなぁ(^^;)
それまでファンタジー文学(そしてテーブルトークRPG)に全然縁のなかった私が、それらに興味を示して没頭し始めたのも、元はと言えばこのWIZがきっかけ。そういう意味でも記念すべき作品だったと思います。(自分の趣味が広がったということで)
最近のコンピューターRPGと言えば、システムや演出としてはかなり盛りだくさんで、PSやSSなどのマシンの性能を生かして映画的に見応えのあるものがほとんどとなっています。
そこへ行くとこのWIZシリーズ、最近のものはともかく、当初の#1〜#5辺りまでのものは、非常に地味な印象があります。
何しろ画面に自分のキャラが出てこない。示されるのはあくまで舞台となるダンジョンの画面と敵モンスターのみ。あとは数値としての自キャラのデータ。
やることは、ひたすらダンジョンを進んでいって、これまたひたすら敵モンスターとの戦闘の繰り返し。その戦闘でも、経過は文章の流れでしか表されず、剣戟や魔法の派手な演出など一切無し。
で、戦闘の結果として武器や防具等のアイテムを入手し、そのアイテムと戦闘による経験値の積み重ねで自キャラ(のデータ)をレベルアップさせていく。これがWIZの基本的な流れとなっています。
ストーリーとしても、最近の作品に比べれば非常に漠然としたものしか示されません。
例えば#1『狂王の試練場《PROVING GROUND OF THE MAD OVERLORD》』においては、
『狂王トレボーの元から秘宝の魔除けを奪って、地下ダンジョンに潜った大魔術師ワードナ。そのワードナを打ち倒し、魔除けを奪い返すこと』
……大まかに言って、これがゲームの目的とされています。
ところが、ある程度のレベルに到達すれば、ワードナを倒し魔除けを持ち帰ることが可能ですが、そこでゲーム自体が終わるわけではありませんし、目的を達成したキャラたちもそこからさらなるレベルアップをしていくことが出来るようになっています。
さすがにシリーズを追うごとに、謎解き等の要素が増えていくようにはなっていますが、基本的な流れはほとんど同じとなっています。
上のようなことから、例えばFF7等の大作RPGに熱中したような方々から言わせれば、WIZなどはどこが面白いんだ、ということになるかも知れません。
ところが……これが意外にも高いプレイ中毒性があるのですよ。(^^)
やってることは単純明快。逆に、それゆえにハマるというか。
ストーリー的な流れとは一切関係なく、全く自分のオリジナルとして作り上げるキャラクターたち。しかもゲーム中に視覚イメージは一切なく、ただ数値として表されるのみ……
これはすなわち、プレイヤー独自のイマジネーション=想像力を発揮する余地が十分にある、ということを示しています。
他の多くのRPGのようにストーリー的にあらかじめ用意されたキャラクターは、例えプレイヤーが操作することになろうと、ある程度の個性というものがすでに出来上がってしまっています。
ところが、WIZのキャラクターは、ある程度決まった種族・職業の他には、全てがプレイヤー自身で作り上げる要素となっています。
種族と職業の組み合わせは(種族としての向き・不向きを別とすれば)自由に考えられますし、その他性別・経歴・嗜好・目的……そして同じパーティーや別のパーティーのキャラクター間の関係までが一切自由に決められます。
冒険を重ねていくに従ってレベルアップしていき、アイテムを入手し、時には転職などもしていき……その過程は、プレイヤーが全く独自に作り上げるストーリーとして描くことが出来るのです。
また冒険の舞台となっているゲーム世界が、漠然としたものしか決められていないということも、逆に言えばプレイヤーそれぞれがそのゲーム世界を自由に解釈し、足りない要素を埋めていく余地があるということです。
現にWIZを題材とした小説・漫画等の作品は数多くありますが、それぞれが独自の解釈をもって、素晴らしい物語となっているものが多いです。
言ってみれば、多くのRPGがあらかじめ決められたストーリーの上をなぞって進めていくのに対し、WIZシリーズはそれをプレイするプレイヤー各自が、各々のオリジナルストーリーを作り上げていくことが出来る作品である、と言えると思うのです。
プレイヤーの想像力を駆使して、それぞれのストーリーを作り上げていく……これは何かときメモのプレイスタイルにも通じるものがあるなぁ、とここまで書いていて思ってしまいました。(笑)
そっか、WIZにハマった私がときメモにハマるのも無理ないことなのかなぁ。(<それはちょっと違うだろ(^^;)
他にも、WIZの楽しみ方は色々あります。
一つは、キャラクターのレベルアップを重ね、ひたすら強く鍛え上げていくことへの楽しみ。
そしてもう一つが、戦闘を通じて入手するアイテムのコレクションとしての楽しみ方。
特にアイテムについては、出現する確率がやたらと低くてなかなかお目にかかれず、でもそのアイテム単体がやたら強力であるものを何とかして入手する、という苦労と喜びがありまして。
最強の武器『村正』、最強の防具『君主の聖衣』……延々重ねた戦闘の結果、これらのアイテムを入手したときの喜びといったらもうひとしおです。(^^)(装備出来る職業は限られているんですけどね)
さてさて、こうして長々とWIZについて語ってきたわけですが……
要するに、ファミコン版から離れてもう長いことになっていた現在、それがPS版として帰ってきたということは、私としてはもう無性に喜ばしいことでして。(^^)
しかも初期の名作と言われるシナリオ#1〜#3が一本に収まっているということは、この上ないことだったりします。
それがすなわち、冒頭に出てきた『リルガミンサーガ』のことなのでして。
……そんなわけで、私がHPの更新もうっちゃってひたすらプレイしているのも無理ないことだと、みなさん笑って許して…………え、え? やっぱ、ダメ?(^_^;
わ、判りましたよ。じゃあ……あ、ちょ、ちょっと待って……うわぁ〜(フェイドアウト)
えー、プレイするためのキャラクター作りが自由だということは、逆にこーんなキャラも作れたりするってわけでして。(^^;
・ノゾミ(人間−中立:戦士)
・シオリ(人間−善:戦士→君主の予定)
・ユカリ(人間−中立:戦士→侍の予定)
・サキ(人間−善:僧侶)
・ユウコ(人間−中立:盗賊)
・ミオ(人間−善:魔術師)
……なんかどっかで聞いたような名前のキャラたちですね〜。(爆笑)
これらのキャラは、今のところ作っただけで、まだ冒険を始めてはいないのですが……
(現在、オリジナルパーティーでアイテム探しの真っ最中(爆))
そのうち彼女らを使ったオリジナルのWIZストーリー(それもなるべく実際のプレイに則ったもの)が書かれることもある、かも、知れませんね。(^^;
どうぞ気長にお待ち下さいませ〜。