はじめに
パソコンを自作するって言うのは難しいようだけど、実は簡単なのかもしれない。ただ、使用する用途に合った部品選びと、その組み合わせ方次第。これを間違わなければ意外と誰にでも出来るプラモデル感覚なので、比較的簡単です。

難しいと言える部分があるとすれば、ドライバをインストールする作業が必要であること。

メーカー製のパソコンであれば、このドライバは組み込んであるし、使用中におかしくなって、OSから何から再セットアップを行っても、付属のセットアップディスクを使えば、購入時の新品状態に戻してくれるが、自作の場合、この作業の多くを個人で行う必要があります。ここが、メーカー製パソコンと自作パソコンの大きな違いの一つ。

とは言え、ドライバのインストールと言っても、市販のソフト(アプリケーション)のインストール作業とあまり変わりない事なので、自分でインストールした経験がある方なら問題は少ないかと思います。

私も、最初のパソコンはメーカー製でした。その後はずっと自作パソコンを使っている。初めて自作したときはモニター以外は全て新しく購入する必要がありました。(NECのPC−98からDOS/Vなので) 
その後は一部の部品交換を少しずつ行いながら性能と機能を向上させていったので、「何台作った」という正確な数字はありませんが、「何台分」と言う言い方をすれば、3台+αかな。

3台というのは現在稼働中の台数で、+αと言うのは規格が合わなくなって使っていないとか、使わなくて余っている部品です。因みに、マザーボードの数を作った台数にカウントすれば5台になり、性能や機能を向上させたときに余った部品で作ったパソコンが3台有ると言うことですね。

何にこだわって作るか
自作する事に意味があるのはこの”こだわり”だけでしょう。
1990年代後半は、自作した方が安価に一台のパソコンを組み立てることが出来たのですが、今となっては”安さ”だけを取ればメーカー製かショップブランドPCの方が安価です。

そんな時期に自作するからには、メーカー製にはない自作ならではの拘りまで組み込みたいと思いますね。
ゲーム性能に特化した構成、映像加工目的の構成、機能を圧縮したコンパクトなパソコン・・・と言う風にです。それに連れて予算も大きく変わりますが、最初から高額な予算を掛けることが出来なければ、少し頭を使って基本システムは安価に、拡張パーツにお金を掛けておいて、後から充実させると言う方法もあります。

どのみち、CPUやそれに適合したメモリー、マザーボードなどはセットで購入することが基本ですが、この中でCPUは発売後半年も経てば半額から1/3ほどの価格にまで下がりますから、価格が下げ止まった時(この頃になると製造中止、在庫切れともなりますがね)に買えば予算を有効に使え、取り外したCPUはセカンドマシンに使えます。

部品を変えれば”最新モデル”
メーカー製の最新モデルを購入すると、まるまる一台のパソコンが増えますが(それとも下取りor廃棄?)、新しくなった部分というのは、CPUの性能や、メモリ、ハードディスク容量が増えて、テレビが見られるようになった等、僅かな機能向上くらいでしょうか。
それに較べると自作PCは、一部の部品を取り替えることで”最新型パソコン”と同等の機能、性能を持たせることが出来ます。もちろんそれはメーカー製パソコンでも可能な部分はありますが、将来の拡張性を考えて作ったパソコンならば、その自由度は大きい物があります。

少なくとも、フロッピーディスク、ハードディスク、CDやDVDなどのドライブ類、サウンドやグラフィックボード、はてはキーボードやマウス、モニタまで使い回しが出来るので、新たにパソコンを購入する予算より遙かに安い金額でグレードアップが出来ます。
かく言う私のメインマシンで、最初の自作からずっと使っているのはキーボードとSCSIカードなど、僅かになりましたが、取り外した部品も他のパソコンで稼働中です。

自作する時のOS
自作パソコンに使えるOSはWindows系OSとLINUX系のOSです、残念ながらMacに自作は有りません。
WindowsのOSにはいくつかのバリエーションが有りますが、自作の場合よく用いられるのは市販のパッケージではなく”OEM版”と呼ばれる物で、Windows2000やXPの製品版は3万円を超す価格ですが、OEM版ならば2万円前後と安価です。

但し、OEM版にはマイクロソフトのサポートはつきませんが、サポートが付いていないからと言って困ることはほとんどありませんし、分からないところがあれば、ネットの掲示板などで相談すれば、どなたかが助け船を出してくれます。そのときには的確な質問も大事になりますけど・・・。

その他のOSになるとLINUX系になりますが、今のところ一般的なOSと言えるレベルではなく、アドバイスできる人もかなり少ないと思います。反面、使っている人が少ないので、悪意を持ったウィルスや不正侵入の対象になりにくいと言う利点もあるようです。
いきなり自作マシンに使うより、余った部品で作った、あるいは使わなくなったパソコンに入れて使うくらいで勉強した方がいいのかもしれません。