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 今、電動自転車がアツイ!
電動補助自転車が発売されて8年が経ちました。その間、価格、重量、走行距離は安く、軽く、長く改善されてきました。メーカーも当初のヤマハだけから、サンヨー(ユニットのみ)、ナショナル、ホンダがこのジャンルに参入しました。

発売以後高い、重い、短いと言った不評は完全には解決できない状態が長く続きました。(現在も続いていると言った方が良いかも知れません) しかし、昨年ナショナルから109800円(充電器込み)重量で約20kg、平地走行時52kmの補助距離を達成した「VIVI」が発売されて、ヤマハとナショナルのシェア争いは互角になりました。

2001年のそれぞれのニューモデルを見ると、電動自転車のメーカーとしての考え方に違いが出てきたかに思えます。
ヤマハは価格を69800円と言う低価格商品を、ナショナルは平地走行距離で大台突破の110kmアシストを実現した商品を投入してきたのです。価格なのか補助距離なのか?さてあなたならどちらを選択するでしょうか。
その答えは本文を読んでじっくり検討して下さい。
※文中の価格は全て本体+充電器の合計金額です。
※アシスト距離は共に、平地は省エネモードの平坦路、パターンは標準アシストの公表値です。

電動自転車のメリット、デメリット

電動自転車の購入相談に来られた方に対し、当店では先にデメリットをお話しするようにしています。それは、自転車として見ると大変高価であり、ナショナルが2000年モデルのVIVIで普通の自転車重量に近い約20kgを達成し、重量面での問題解決はしたと思います。一方のアシスト距離は、初期のパスに比べると大変な向上をしているとは言え、自信を持って全ての方を満足できると迄は言えないと思います。

トータルで、購入されたお客様に性能面での不足、或いは使い勝手の面で「使いづらい」印象を持たれたら「高い買い物をした」と思われて終わりです。その矛先は販売店に向けられるわけですから、お客様の使用用途に対して、重量やアシスト距離の”実力”がお客様にとってデメリットになるのかを自身で判断していただく。それで充分に理解、納得していただいてから購入していただくようにしています。

メリットは、軽く坂を上ることが出来る、平坦路ならば足の上下だけで前に進む・・そう説明して差し支えないでしょう。

使い勝手の比較

モデル 価格 重量 バッテリータイプ 充電時間 アシスト距離
(パターン走行)
ナショナル
 VIVI
¥109800 19.9kg ニッケル水素 1.5時間 52km(36km)
ヤマハ
 パススマイル
¥ 69800 25.0kg ニカド電池 2.5時間 60km(30km)

抜粋して、上記の表を作ってみました。単純に比較するとパススマイルの低価格が目に付きます、そこがヤマハの狙いかも知れません。重量は5kg差と大きいが、充電時間は1時間差、アシスト距離も5kmと殆ど差はないように見えますが、少し解説を加えてみましょう。

バッテリーについて
VIVIに使われているニッケル水素電池はメモリー効果が少ない電池とされ、ノートパソコンの電源として広く使われていて、1ヶ月に一度くらい”リフレッシュ充電※”を行えば良いとされ、重量あたりの電池容量が大きく、同じ重量ならば軽量化できるというメリットがありますが、ニカド電池に比べると高価です。
パススマイルに使われているニカド電池は充電可能な電池として初めて商品化されました。このバッテリーは電力が充分に残っている状態で充電するとメモリー効果が発生して、追加で充電した分しか使えない、それを繰り返すと電池寿命を短くしてしまう恐れがあります。
つまり、ニッケル水素を使うVIVIは、電力に不安(アシストが途中で切れてしまう)がある時でも追加充電して走行できるのに対し、ニカド電池を使うパススマイルは残っている電力を使い切るか、リフレッシュ充電を行わないといけない=充電時間が掛かる点に違いがあります。
変速装置
VIVIは内装式の3段を標準で装備しています。対して、パススマイルは装備していません。と言ってもパススマイルの上級車”DX”は79800円になりますが、2段変速とリヤキャリアが付いています。

4万円の価格差は非常に大きいと思いますが、VIVIにするかパススマイルにするかは、次のような基準で判断してはいかがでしょうか。

VIVIはこんな人にお勧め 
 ・坂道での使用が多く、万が一アシストが切れても変速して軽く走行できる機能が必要である方。
 ・使用が頻繁で、充電に気を使いたくない方。
 ・ご年輩の方が乗用するので、出来るだけ軽量な自転車が必要な方。
パススマイルはこんな人にお勧め 
 ・平坦路か緩やかな坂での使用が主である方。(変速を必要とするならばパススマイルDXで間に合う方)
 ・充電時間にそれほどとらわれなくても良い方。

最上級車の比較

モデル 価格 重量 電池 充電時間 アシスト距離(パターン走行)
ナショナル タフネスVIVI ¥119800 23.5kg ニッケル水素 3.5時間 102km(72km)
ヤマハ パスロイアルMHスーパー ¥109800 29.0kg ニッケル水素 3.5時間 80km(40km)

最上級車での比較です。どちらもバッテリーはニッケル水素を使い、充電時間も同じ3.5時間で、従来ユーザーが判断していたリフレッシュ充電を、充電器が自動的に判断してリフレッシュ充電を行う機能を持っています。

アシスト距離は両車共に大幅に伸びていて、特にタフネスVIVIは電動自転車で初めて100kmの大台を突破しています。ただ、重量面でタフネスVIVIの23.5kgに対しパスロイアルは29.0kgと、発売当初と比較しても改善されて居らず、登り坂途中でアシストが切れたら、通常の自転車よりもおよそ10kg重い自転車は”ただのお荷物”、特に年輩者には相変わらずの負担増になることに変わりない。
価格差で1万円あるが、価格を取るか、重量を取るかは上記を考慮した上でお客様の判断になるだろう。

タフネスVIVIはこんな人にお勧め
 ・坂道での使用が多く、重量での不便さを感じたくない方。

パスロイアルMHスーパーはこんな人にお勧め
 ・重量差が気にならず、価格を重視したい方。

※リフレッシュ充電 : 電力の残量が有る場合に充電するとメモリー効果が起きて、フル充電できないので充電開始前に一旦電気を使い切ってから充電を開始する事。
また、電池が暖まっていると充電できないので、リフレッシュ充電は通常の充電時間よりも長く必要になる。

将来の電動自転車に求める物
これは、私の個人的な意見なのだが、ある提案を出している。
現在、電動自転車のユニットは4社が別個に生産し、それを他社にOEMしているが、当然規格がまちまちで、電動自転車の市場拡大には限界がある。これを解消して、より便利に快適に使用できるようにするには4社の枠を越えた”共同仕様”が一つの課題で、バッテリーを統一規格化することで汎用性を図り、移動の制限を無くすことが重要だと重う。

何度も書いてきたことだが、確かに電動自転車はアシストが働くと「ほんとにこれが自転車?」と思うほど軽く快適に走行できるのですが、そのバッテリーが切れると重量がハンデとなって大変重い自転車を押して坂を上がらなくてはならない。

そのデメリットを大きく感じる人が多いのか、再購入はおろか、バッテリー交換すら行わず、「乗っていない」人が多いのが現状だ。いくら新規購入の人が増えても、反面に不便さが故の乗らない人が出てくると市場拡大は進まない。

電動自転車の課題の一つであった重量は、文中にも有るようにナショナルのVIVIが「我慢できる」程度に軽量化を達成して目処が付いた。後はアシスト距離なのだが、これを改善するのにバッテリーの大型化で対応すると、再び重量増に結びついてしまうので(タフネスVIVIがそうだ)バッテリーを”スタンド交換方式”にする事だ。

現在、コンビニ大手のセブンイレブンは全国に8000店を越える。ここをバッテリー充電スタンドとして利用すれば年間15万台とされる電動自転車の需要から考えて初年度は1店舗当たり20台弱、平均3日に一回程度の充電頻度ならば1日に7台分の充電能力を備えれば良い。
購入後、充電が必要なときはコンビニに寄って
@バッテリーを車体から外して店員に渡し、充電済みバッテリーを受け取り充電料金を支払う。

Aユーザーは充電済みバッテリーを取り付けて走行する。

B店は受け取ったバッテリーを充電器にセットして充電を開始する。(当然リフレッシュ充電)以上はユーザーの使用においてだが、バッテリー管理のシステムはどうだろう。これについては・・・

@新車販売に充電器は同梱せず、完全別売りにする。(その分を充電スタンドの費用に充てる)販売台数分のバッテリーを交換用として充電スタンドに配備する。
Aバッテリーは1台のみ新車時に取り付けて販売。

B充電スタンド(コンビニ)へ充電・設置手数料を支払い、利益分をプールして交換バッテリー代に充てる。

C所定の充電回数に達したバッテリーは、リサイクルに回して新しいバッテリーを補充する。

現在のバッテリー価格は2〜3万円と高価だ。寿命となったバッテリー交換にこの費用負担が重く感じる。
とは言っても、平均25000円のバッテリーを500回充電して使っても、1充電当たり50円+充電電気
代10円の計60円のユーザー負担が生じているのは計算上の事実なのだが、一気に掛かるとやはり負
担に感じる。しかし「充電料」の中でプールしているのだから一次的に掛かる負担は軽くなる。
その充電料を1回100円とすれば少々高いようにも思えるが、これで常にリフレッシュ充電されたバッテリーで安心して走行できるし、極端な話鹿児島から北海道まで、コンビニに寄りさえすれば連続走行も可能なのである。
コンビニにしても約30円の利益(充電電気料金10円除いた後)はうま味があるし、電動自転車のバッテリーをメーカーの垣根を越えて統一規格化すると当然コストの削減が図れる。それは商品の低価格化を促進する効果も見込め、同時に利用者はバッテリー電力によるアシスト距離の制限を気にしなくて済み自由な行動を確保でき、更なる用途の広がり・・例えば小規模エリアの営業マンの足として活用の場が広がるばかりか、自転車ならば駐車も気にならず営業活動にも支障を来さない。

電動自転車の更なる軽量化と行動範囲の制限を無くすことを行えばもっと需要は広がることだろう。

独り言
何故だ、ナショナルのVIVIは昨年と同じ価格ではないか。
昨年ヤマハのシェアを脅かすまでに販売を伸ばした。これもひとえに軽量化と価格が顧客の購買意欲を刺激したのだろう。しかし、ヤマハが低価格で電動自転車を販売しようとしているのに、このVIVIの販売価格を改定しないのに疑問を持つ。

本来、メーカーの標準小売価格(定価)設定は、開発原価と生造原価を考慮して、販売見込み台数で割ると”定価”が導き出される。目標に設定した販売台数をクリアしたとすれば、開発原価は償却したことになるので、この分価格が下がっても可笑しくない。その開発原価は商品にもよるが10〜20%位では無いだろうかと思う。

電化製品もそうである、ラジカセでも主力商品として販売されると定価¥49800の価格設定、これが量販店で¥39800で販売され、翌年新しい機能を付加された新商品が出るとオープンプライスになり価格も2万円台に下がる。それは開発費の償却が終わっているから出来ることだ。
ゲーム機、PC、CPU拾い上げればきりがない。なのに・・VIVIはそのまま、ブッブッ。

2001年2月作成
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