特集 工具〜エアガン
汚れやゴミ、水を吹き飛ばしたり、キャブレターなどの通路に詰まったゴミを吹き飛ばすために高圧のエアを吹き出す工具、それが「エアガン」です。
その種類は多く、用途に応じて使い分ける事もありますが、多くは先端が細長いピストルタイプの物です。しかし、日常的に使われている割には、使い易く「これが良い」と言うのはなかなか見つからないのが現状です。
そおそお、この工具を使うときにはエアコンプレッサーが必要ですね。安い物では2万円くらいからあるようです。頻繁に整備したり、塗装等まで行う方はエアーツールを一揃えすると良いかもしれません。

そこで、取りあえず今使っているエアガンを、使用感と共にお伝えします。

一般的なエアガン
取りあえずエアガンと言えばこれですね。
どこのホームセンターでも売っているごく一般的な物で、1000円台で手に入ります。
先端の細い管を通ってエアが出されますが、この細い管にはいろんな長さがあります。
空気を吹き出す機能は同じですが、空気量のエアを細かにコントロールすることは難しく、キャブレターのジェット類を手に持ってゴミとばしをする際は、気をつけないとジェットごと飛ばしてしまうし、通路のゴミ飛ばしでは勢いよく洗浄液が吐き出されることがあるので、目に入ったりしないよう気をつけよう。
スナップオンのエアガン
形状は違ってもエア吹き出し量のコントロール性能は上の物と大きくは変わりません。つまり、細かな作業は苦手と言うこと。
ただ、先端にゴムキャップが付いているので、太めの管のゴミを飛ばすときにはエア漏れが少なくて言い面もありますが、よく使う方ではありません。
どこのか知らないけど変わっているエアガン
ごく最近工具のルートセールスで購入したエアガンで、価格は2000円台半ばでした。
このエアガンは先端形状が独特で、中央にエアの出口通路があるのではなくて、先端の黒いノズル10カ所の溝に空いた穴から空気が出る。その穴から空気が出る際に、周囲の空気まで引き連れて排出される為、実際の空気量が多くなり、埃や洗車後の水気を吹き飛ばしたりする際には効率が良いようで、おまけに音も静かです。
木工加工業用に二次エア導入式ノズルがあり、一番上のエアガンのノズルと交換し使うのがありますが、そのノズルはとても騒音がひどいです。
その点この商品はグッド。
ホームセンターのセット品ですが・・・
出張修理用のエアホースセットを購入した中に付属していたエアガンなんですが、ところがこれが意外と使いやすい。
他のエアガンはある程度空気が流れ始めると、途中から一気に強く出てしまう傾向があって使い難い。
このエアガンにはそのようなことはなく、レバーの引き具合で自由にエアーの量をコントロールできるので、キャブレターの分解掃除にはもってこいのエアガンです。
セット品の廉価なエアガンと言っても馬鹿に出来ない代物です。

高圧の空気を利用して
ハンドルのグリップ交換にはエアガンは欠かせない、カッターで切り取るなんぞもったいないです。接着剤で固く密着したグリップでも、細めのマイナスドライバでエアガンが入る程度にグリップを押し広げ、そこに高圧のエアを吹き込むとハンドルからグリップがはがれ、取りやすくなります。
グリップの外側に穴が開いていれば、そこからエアを吹き込んでも抜けやすいことがありますが、反対側のグリップの穴を塞いでおく必要はありますね。
他にも、スーパーカブのような押し込み式のステップのゴム等を入れたり出したりするときにも便利ですね。

昔・・・
エンジン性能を測定するテストベンチは密閉度が高く、夏場になると40℃近くまで上昇することもあります。エンジンを止めた後暫く冷却のために風は送っていますが、部屋の中は暑いままです。
そこで作業を終えた後は汗たらたら、そこでエアガンを使って身体に冷気を吹き込む・・・「快汗!」なんて事をやっていました。
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