バイクの走らせ方〜その2

バイクの走らせ方(2)〜操る

 これ、私。

視線の重要性は説明しましたが、もう一つ重要なのが体の使い方です。
うまく乗ることが出来ない人の多くが体の使い方を「間違っている」のです。

体で操る
今のバイクはコーナリング性能が良くなっていますから、曲がりたい方向に体を向けると自然にその方へ向くようになっていますが、内側に傾いたバイクをバランスさせようと体を妙に外側に捻ったりしていませんか?

スーパースポーツやレプリカバイクはコーナリング性能向上の結果、低速域で車体の傾き以上にハンドルが切れ込む「オーバーステア」の傾向が強く出ることがあります。それが体を変な風に捻る結果になっているようです。 そこで、この手のバイクに乗るときは曲がる方に少し座る位置をずらしてみましょう。右に曲がるならば少し右に座るのです。するとハンドルの倒れ込みが和らぎスムーズに走りやすくなります。

レースで見るところの「ハングオンスタイル」なのですが、あくまでもスムーズに走ることが目的なので極端な移動は程々に・・・・

膝を開く
上記のように体を向ける方向へバイクは走っていくというのは分かるが、「体を捻るのがどうも・・・」と、言う人は
カーブの内側の膝を開いてください。ほーら簡単に向くこと出来たでしょ。
ついでに外側の膝でタンクをしっかり挟み込んでください、バイクの安定性が上がります。
足で蹴る
バイクのステップは何の為に付いているのでしょうか?  これは単なる「足置き」ではないのですね。
コーナリング中のバランスを積極的に取る上で重要な「パーツ」なのです。

カーブの外側になる足でステップに体重を掛けるように「強く蹴って」ください、すると体が自然に内側に向きコーナリングしやすくなります。また、こうすることでバイクを必要以上に傾けてしまうことを防ぐことも出来ます。

今から17年くらい前に亡くなったヤマハのファクトリーライダー高井幾次郎さんから聞いたのですが、ステップで踏ん張るためにレースシューズの底に穴が開くんだそうです、それも1レースで・・・。

ハンドルを押す
街中を走っていて車線変更するときは体を傾けて走るのも良いのですが、これでは素早い切り返しが出来ない時もあります。このような時は切り返したい方のハンドルを押すとバイクは簡単に右に左に傾きやすくなります。
これは車輪のジャイロ効果利用したテクニックで、女性でもリッターバイクをいとも簡単にコントロール出来るはずです。
ポイントは、バイクの傾きよりも体が起きたリーンアウトのフォームを取ること。

街中での僅かな進路変更やオフロードを走るときなどはバランスを取りやすくしつつ、バランスが崩れたときの修正がしやすい利点があります。

1999年8月作成
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