昨年の還暦パーティでの2つの講演

還暦パーティという名目で同窓会が開かれるのなら、ゼミの先生の話を聞きながら昔の思い出に浸ろうというのか、 私に20分ほどの講演依頼が舞い込んだ。パーティの会場は東京と小樽の2カ所だから、2つの講演が必要である。 さて、それではどんな話なら聞いてもらえるのか考えて、昔話と最近私がやっていることの2つの話題を選択した。

昔話

昔話は、彼ら彼女らが学んだゼミの研究テーマ、研究教育環境について年代を追って話すことにした。 時代は、1980年前後から、私が小樽商科大学を辞める1998年前後までである。

卒業生方々には、これらのどれかにかかわりがあったはずで、思いで深いものでしょう。

最近の興味あること

最近、私が研究テーマとしていることは「IT時代の基盤はどうやって完成したのか」である。 なぜかというと、私がコンピュータの存在を知ったのが早稲田大学在学中なのだが、実はコンピュータを 見ることも、触ることもできずに、プログラムを作らされたからだ。 コンピュータは在っても、私たち学生からは遠かった。 だが今では、携帯電話としてコンピュータを持ち歩いている。そういう劇的な変化の理由を知りたい。 それらを作り出した人間のドラマを知りたいと考えたからです。

子供たちが外でコンピュータをいじっている図ですが、1970年前後のアラン・ケイの博士論文の中の挿絵です。まだパソコンがなかった時代に未来を想像したのでしょう。今では、iPadなどで実現してしまった。ほぼ40年かかりました。