災害ゴミの向こうに
大雨被害の佐賀、災害ゴミ満杯「焼却能力超え、明らか」
朝日新聞 2019年9月4日
- 九州北部での記録的な大雨から4日で1週間。
- 冠水による被害が広がった佐賀県では、使えなくなった家財道具などの災害ごみが次々と仮置き場に持ち込まれ、山積みになっている。
台風19号で災害ゴミ山積 市町村7割が処理計画なし
日経新聞 2019年10月24日
- 大規模な浸水被害をもたらした台風19号による「災害ごみ」が、各地で山積みになっている。
- ごみの総量は西日本豪雨の190万トンを超える見通しで、処理に数年かかるとみられる。
災害による生活の破壊
途方に暮れる被災者 屋根が壁が...一部損壊に乏しい支援
朝日新聞 2019年9月22日
- 「修理するお金も引っ越し代もない。しばらくはブルーシートを見ながら生活するしかない」
- 「保険会社からは全壊ではないから保険金は全額おりないと言われた。解体して老人ホームに移るしかないのかしら」
千葉)消費税、被災者の負担に「家も片付かないのに」
朝日新聞 2019年10月1日
- 1日から10%に引き上げられる消費税は、台風15号の被災者に諦めと困惑を広げている。
- 元の生活を取り戻すには多くの出費が必要だ。男性は「家の中もまだ片付いていない。年金暮らしで新しい車を買うのは厳しい。ただでさえ出費が重なるのに、消費税も上がるなんて踏んだり蹴ったり。もう、泣き寝入りだよ」と力なく笑った。
台風19号 住宅被害は6万8000棟余(23日午後2時)
NHK Web Site 2019年10月23日
- 総務省消防庁によりますと、台風19号の影響で全国で6万8657棟の住宅が水につかったり全半壊したりする被害を受けています。
被害とは
気候変動が原因なのか、この数年、台風に限らず水害が特に多くなってきた。そのため被災地では、市町村は被災の現状把握や復旧対策に追われ、被災された住民は生活再建に苦悩の毎日をおくっている。
災害直後、最初にやることは片づけである。床上浸水した1軒の住宅から汚染されて使えなくなった家具などがトン単位で出るそうだ。畳や寝具、テレビや冷蔵庫など日常生活の数々が廃棄される。各家庭から廃棄されたゴミは災害ゴミと呼ばれ、その量が多ければ多いほど地元の自治体の頭痛の種となる。
一方、被災者はゴミとなって家の中から失われた家具を新規に買い直さなければ、日常の生活が取り戻せない。手元に余裕がない年金生活者はもちろんだが、多額の出費は生活基盤を崩しかねない。たとえ復興資金で土手が新しくなり、道路がきれいになっても、地域住民から生活の余裕を奪っていく。
山積みされた膨大な災害ゴミからは、被災者の負担の重さが見えてくる。