@ 今日のカンソー文・のだめはだめかめだかか
賛否両論渦巻く中、原作を読んだことがことがないをれさまが来ましたよー。結論から書く。いまの日本のテレビドラマの水準を50とすると、第一話は楽に70以上あった。だからもう少しでケッサク扱いだ。飛行機の胴体着陸シーンのチープさには吹いたぞ。
さて、なぜこれまでコミックス原作のドラマの多くが失敗してきたかというと、その原因は三つあり、一つ目は「時間感覚」の問題だ。わかりやすくいうと「間」ですね。僕たちは自分の速度でマンガを読む。たいていはものすごい高速で読んでいる。ところが映像化する場合、どうしたって役者のセリフや演技のテンポに場面は引きずられざるを得ない。そういうものをマンガを読み慣れていない世代の監督や脚本家が作ったら、そりゃ失敗しますがな。二つ目の理由はこれと深く関連しているのだが、省略と飛躍の文法が異なること。長くなるので説明は省く。今回の『のだめカンタービレ』は、この二つの問題が巧く処理されていたと思う。
もう一つは、いうまでもなくキャスティングである。実写版ゴルゴやルパンの悲惨さを思い出すとため息が出ますな。第一の問題はアニメも同じように抱えているが、こちらが問題にならないのでかなり救われているのだ。しかし冒頭に書いたように、私はこの原作を読んでいないので、今回そこいらは問題にならない(おいおい)。ラッキーである。あえていうなら、竹中直人と伊武雅刀の役を取り換えて欲しかったくらい。ご覧になった方は竹中の役を伊武が演ってたらどうだったかと、ちょっと想像してみてください。主演の上野樹里は、サヴァン系の人を意識してるのかどうか、キャラクタの造形がうまくて感心した。本人がただの天然系の人なのかもしれないけど。第二回以降もこの調子で続けていって欲しいと思うが、今後の展開は落ちこぼれを集めてオケを作っていくという話になるんだよね? 群像劇になっていくとつまんないかもなー、という駄予想をしておく。
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