宇治群島の位置及び地図
薩摩半島の西南、甑島列島最西南端の手打津口鼻から西南約53キロ、
東シナ海に浮かぶ無人島であり、笠沙町の管轄となっている。
東経129度27分、北緯31度11分の地点を中心に、家島と向島が
約2キロの距離をおいて相対し、この二つの主島の周辺には多くの瀬島が
散在し群島を構成している。
家島は、全長約2キロ、向島は約4キロの帯状の島で、北東から南西に
走っている。
宇治群島は、南に草垣島、北に津倉瀬、鷹島、甑島列島と連なる魚の通り道、
いわゆる魚棚の中心部に当たる。又、群島周辺は対馬暖流に洗われ、季節的に
回遊する魚群は絶えず集散し、瀬付きの魚群は海岸線全域に繁殖する。
避難港もない頃、しけの時安全な入江もない為、漁船は風波を避けて、風の吹く
反対側の島影に錨を入れて仮泊していた。一夜の内に何回も風がかわり、その度に
移動しなければならなかった。いかに命掛けの漁であったかがうかがえる。
現在は避難港があり、大体の時化なら安全である。
北西風(あなぜ)
南風(はえ)
東風(こち)
南西風(おきばえ)
北東風(きたこち)