機内にて

 そもそも1歳児に、8時間以上も席でじっとしてろ、と諭すこと自体がナンセンスだと思います。搭乗前にキッズルームで遊ばせて疲れさせるとか、オモチャを事前に隠して飢餓感を煽り、グズったら与えるとか、機内対策はいろいろあるけれど、効果はせいぜい2,3時間といったところ。 
 ハルは往復とも、3時間程度は寝てくれました。そして1時間は一人で大人しく遊んでいました。ということは、残りの4−5時間は・・・言わずもがな、ですよ。でも、押さえようとすればするほど、子供ってのは逆に暴れるモンです。ひたすら耐えるしかない。でも、幼い子供が泣いたりすることに本気で怒る人って、あまり居ないと思いません? 大半は、
「小さい子が一緒だと大変だなあ」
「ちょっとうるさいけど、エコノミーだし我慢するか」
という程度なのではないでしょうか(甘い)。だから必要以上に周りに恐縮する必要はないような気もします。幼児は騒々しいんです。これは仕方ないのです。

今回、我々が持ち込んだおもちゃ群。左端のREGOブロックと立てかけてあるパズルは現地で購入したもの。結構な荷物になります。パズルは大きくて持ち帰るのに一苦労でしたが、結果的に一番集中して遊んでいたのがこれでした。

 ちなみに帰りの機内で我々の後ろに座った子供(小学生)は、ミョーに静かだなぁと思ったら、親子でVAIOにプレステ繋いで(しかも各自1台)、8時間もずーっとゲームしてやがんの。これって子供には凄い有効打だけど、ちょっとねぇ・・・。兎にも角にも、エコノミーは狭い。最近では「エコノミークラス症候群」なる恐ろしい症例も報告されているらしいではありませんか。エコノミー2席だと、機内食なんかもう大変です。しかも隣のヤツ、日本人のくせに気取ってナイフ&フォークなんか使いやがって、ヒジが邪魔だぜ!!箸で食えよ!!とドツキ合い。

 そんなわけで次回からは、多少お金がかかっても、エコノミー3席か、ビジネス2席を取るぞぅ!と誓う我が家なのでした。あ、どっちみち次回はハルも料金取られるんだった!

 

今回のおやど
Holiday inn Downtown

 バンクーバーのホテルの中では、中堅どころといった感じ。我々の泊まった部屋は、セミダブルベッド2基とテーブル、引き出し付きのテレビ台(洋服箪笥として重宝した)が置かれ、広さはまあまあ。その他コーヒーメーカー(毎日4−6杯分のコーヒー豆が付く)、アイロンおよびアイロン台、ドライヤー、大型テレビ等を装備。ユニットバスのシャワーが固定式のためハルの頭を洗うのには少々難儀しましたが、創意と工夫でなんとかしました。部屋へはカードキーでエントリーしますが、エレベーターに乗る際にもカードキーがなければフロアボタンを押せない仕組みになっています。1階にレストラン&バー、2階にプールあり。高いホテルにはあまり泊まったことがないので、サービスの善し悪しはよくわかりませんが、標準的なところではないかと思います。
 駐車場も併設されていて、1日あたりC$9.95ですが、1分でも泊めれば1日となるので、例えば月曜日の晩から火曜日の朝まで1泊で駐車したときには2日分が課金されてしまいます。
 向かいにスターバックスコーヒー、徒歩3分の所にHertz(レンタカー・今回借りた)があり、まあまあ便利です。ダウンタウンの南端、Howe st.に位置しており、中心まで徒歩で10分程度。ただしホテル自体は「治安のいいエリア」と「ガラの悪そうなエリア」の境目近くでギリギリで良い方に入ってるか?という微妙な位置にあるので、深夜(22時以降程度)の一人歩きはやめた方が無難な気がします。

   
ホテルの部屋(左)。

 

レンタカーを借りる、そして運転する
Rent-a-car & Drive

 レンタカーの借り方その他モロモロについてはガイドブックを見て貰うとして、本には無い留意点を少々。

 まず、保険の関係については、英語をよく勉強していった方がいいです。借りること自体は片言の英語でもできますが、保険の説明はチンプンカンプンでした。

 次に、走り出す前に、車の操作についての説明を良く受けた方がいいですね。借りた車はボルボでしたが、給油口の開け方が最後まで(実は今でも)分かりませんでした(そんなにわかりにくい構造にするメーカーにも問題あると思う)。
 また、この車には盗難警報装置が付いていて、ふつうに鍵を回してドアを開けるとけたたましいサイレンが鳴り響き、ちょっとパニクりました。試行錯誤の結果、キーをさして鍵の開け閉めを2回以上行ってからドアを開ければ警報が解除されることを知りましたが、人の多いところで解除できなかったりするとドロボーと間違われる可能性もありますから、ちょっと焦りました。盗難警報を装備しているレンタカーは少なくないと思いますので、走り出す前によく確認しましょう。

 そして子連れにとっての重要情報、チャイルドシートは予約時にリザーブしておいたほうがいいです。カナダならチャイルドシートは現地で借りられるだろうとタカをくくっていたら、なんと在庫がないとのこと。たまたま日本から「セーフティベスト」(着衣型チャイルドシート)を持参していったので事なきを得ましたが・・・。ちなみにカナダの法令上、チャイルドシートの使用義務があるかないかについてはわかりません。

 で、いよいよ緊張のドライブの始まりとなるわけですが、ハイウェイ以外は標識が小さめで見にくいです。目が悪い上に日本のバカデカ標識を見慣れている自分にはチト辛かったです。

 また、「カナダは運転マナーがいい」とよく言われますが、僕の印象ではそうでもない、というのが実感です。前の車と同じ速度で走っていても後ろからあおられることがしばしばありましたし、交差点で横断してる歩行者がいるのに強引に右左折する車や、タイヤを鳴らしてスッ飛ばしていくヤンキー車も見ました。一般的に、カナダのドライバーはあまり車間距離を空けないようです。注意しましょう。

 

タクシーにはやられた。
Oh,my god!!

 最終日の朝、出発までの数時間でスタンレーパークのロスト・ラグーン(湖)に行こうということになり、ホテルにタクシーを呼びました。さすがはバンクーバー、3分もたたないうちにホテル前にタクシー到着。
「スタンレーパークのロストラグーンまで」
と運ちゃんに告げ、念のため地図を見せて行き先を説明。
「オーライ!」
 大きくうなずいて、運チャン発進。車はスイスイ走って、あっという間にスタンレー・パーク着、料金C$8(650円)程度。ところが、着いたのはなんとアクアリウムの前じゃありませんか。地図まで見せたのにぜんぜん分かってなかったってことです。でもまあ、大した距離ではないし、天気もいいから散策しよう、とぶらぶら歩いてロスト・ラグーンまで行き、この旅最後のひとときを過ごしました。

 さて、もうホテルに戻ってチェックアウトし、空港へ向かわねばなりません。ホテルまではタクシーで10分もかかりませんが、チェックアウト時刻に遅れるとロクなことはなさそうなので、余裕をもって1時間前にタクシー会社に電話を入れました。

 が、待てど暮らせど指示した場所にタクシーは現れず。結局30分待っても来ませんでした。これは困った。時間があるならバスでも何でも使って帰りますけど、帰国直前の土壇場でこういう場面はまことに有り難くないものです。で、仕方なく、空港まで送ってくれる予定の現地旅行会社のSさんに電話をし、公園まで迎えに来てもらったのでした。おかげでC$20を旅行会社からバッチシ追徴されるハメになりました(これはこれでちょっと高すぎるぞ)。くそー覚えてろよ、タクシー屋!! バンクーバーでタクシーを使うときは乗降場所をよーくよーくよぉーく確認しよう!

 

旅の手配など

 今回はHISのパックモノを使いました。往復航空券+ホテルの宿泊代3泊分(食事別)、それにバンクーバー市内のトロリーバスチケット(約1600円相当のワンデイ・パス)、メイプルシロップの小瓶、空港〜ホテル間の送迎が付いて、大人1名99,800円(時期により75,000〜160,000円)。旅行業界ってのは、ホントに薄利ですねぇ。空港〜ホテル間の送迎は、荷物の多い子持ち旅行では重宝します。

 航空券は出発当日、空港のカウンターで受け取ることになっていたため、事前の座席指定はできないとのことでした。が、どうしてもスクリーン前の席を押さえたかったので、早めに空港へ行ってHISのカウンターで交渉してみると、あっさり希望の席が取れました。年末年始の混み合う時期なので半ば諦めていましたが、やってみるもんです。

 

突然ですが、小須田部長(知らない方すいません)
★バンクーバー編

いるもの(無くて後悔したもの)

いらないもの(捨てて帰りたかったもの)

ベビーキャリア(またはダッコヒモ)
 抱っこばかりを要求するワガママ息子、それで雨ときたら、もうお手上げです。コンパクトに折り畳めるものがあればベスト。しかしザックでも代用できることが今回証明されました(笑)

密閉容器(タッパウェアなど)
 これ、子連れ旅行の必需品かもしれません。子供はそのとき食べなくても、後になって欲しがることがよくありますよね。それが夜だったりすると、海外では買いに行くのもままならない、という場面もあるはず。ハルは和食党ですが、白いご飯なんて、レストラン以外じゃそう簡単には手に入らないですから。

カード電卓
 必需品ってわけじゃないですが、チップの計算が面倒なだけです。もうやめようぜ、チップ。

雨合羽
 やっぱり必要でしたね。ワタクシが悪うございました。

ダウンジャケット
 カナダ=寒いという常識を見事にうち破ってくれた街でした。通常はフリースで充分、風のあるときでも+パーカーで問題なし。今回の旅で最大の荷物は、ついに1度も使われることはなかったのでした。

オーバーズボン
 同上。

コッヘル&携帯コンロ
 アウトドア派の悲しい宿命ですね。何故か持っていってしまうんですよ。ホテルにはコーヒーメーカーがあり、それで湯を作ることもできたので、完全な不要品に。

 


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