TAXI  歌:鈴木聖美  詞:岡田冨美子  曲:井上大輔

 究極の未練ソングです。別れた人に逢いたくて、実際に逢いにいく詞です。
 わからないでもないですが、逢いに行ってはいけないでしょう。やっぱりガマンしないと。
 といっても、わたしは未練いっぱいの人なんで、気持ちはよくわかります。でも、行動には移さないでしょう。
 そんなことを考えながら、これまでに未練たっぷりでどんなことをしたか、思い出してみました。(ちょっと格好悪いですけど、ムカシムカシのことですから。)
 カレ(元)の仕事時間中に、家に電話をかけて留守電の声を聞き続けたことがあります。(発信番号通知なんかがない時代ですから、電話をかけてもわたしからだとは、わからないからできたんでしょうね。電話をかけて、留守電の「ただ今出かけております……」の声を聞いて、ガチャンと切っていました。)それとか、これは今ならストーカー法に触法しそうな気がしますが、電話をして先方が出たら、「ガチャン」と切るということを、1日1回、日課のようにしていました。これにはオチがあって、あるとき「ガチャン」と切るタイミングがずれて、相手の声が聞こえてしまって、それが全然、知らない人の声でした。ということは、わたしは見ず知らずの人にイタ電をかけ続けていたことになります。よくもまぁ、こんなことができたものだと思いますけど、愛情の裏返しなんでしょうね。

 この歌は、別れた彼がきているかもしれない店に自分も訪れて「元気かい と聞かれたい」というか、とにかく逢いたいんでしょうね。気持ちわかるけど、でも、逢ったらあかんよね。イタ電くらいにしておいたほうがいいよね。
 それからもう一つ。「想い出を燃やしつくしたら 男と女には 友情が残るはず」。
 うーん、わたしは、絶対、残らないと思うな。そんなキレイな別れ方なんてあるのかなぁ。どうなんでしょうね。