―Hanako 健志台の感動を再び!―

T プロローグ(いつもの前振り。個人的なことなので遠慮なくとばしてください。)

 3月に京都シティハーフ、4月に兵庫リレーカーニバル、5月に大阪グランプリ、6月に日本選手権と、トラック競技の観戦を続けていて、実業団の選手はたくさん観たけれども、また健志台で次から次へと淡々と行われていく記録会がどうしても観たくなりました。6月30日を逃せば、もうしばらく大会や記録会はありません。30日はもともとあけていたし、週明けにもちこす仕事が幸運にもないので、やはりこの機会を逃すわけにはいかない、どうしも観戦に行きたいという気持ちがだんだんと強くなりました。
 でも肝心の中大の選手のエントリー情報はというと、あるようなないような、「故障明けでめどのついた選手プラス何人か」という感じ。気温も高く、また今後、大会があるなら調整ということもあるのでしょうが、そういうこともなさそうなので、それを考えると「遠征」はまた違う機会にしようかという気持ちにもなってきました。
 でも、観戦に行くわたしの背中を押したのは、「ミドルディスタンス」の記録会が、同じ健志台であるということでした。「ミドルディスタンス」というのは、中距離の強化の一環として、ペースメーカーをつけて、積極的に記録を出していこうというサーキットで、6月中旬からすでに始まっています。これまでの経過からいえば、日本記録も夢でないし、1500でのペースメーカーというのがどういうものなのか、自分の目でみてみたいというのが強く、健志台へ行くことが自明のようになってきました。そしてさらに、この日の記録会のタイムスケジュールを、大東大応援サイトの大東太郎さんにお伺いしたりしているうちに、太郎さんのページで「しっかり応援してきてね」ということになって、初志貫徹。健志台に行くことにしました。
 ところが(すみません、落ちはもう少しお待ちください)、観戦を決めた前々日、翌週に企画しているイベントの打ち合わせに行ったら、「8月3日の○○で話す内容の原稿、5日締めで主催者が準備して欲しいって」。「ゲゲゲゲゲゲゲゲゲゲゲゲ!!!!!! そんなん無理です」。なぜ無理かというと、29日は本を一緒に作った仲間と会うことになっていてペケ、30日は健志台。1日は普通に仕事。2日は夕方に外部の人と打ち合わせ入っていて、3日は福知山。ここでも10分の報告があって、その原稿は当然まだ。こんな状態で、まだ全然、まとまってもいないし、先方との打ち合わせもしてない状況で、原稿なんて書けるわけがない!「無理です〜」と粘ったけど、「でもだいたいは書けるでしょ」と押し切られて、「だいたい」を書くことに。そして締め切りをちょっと猶予してもらえるように交渉してもらうと、両方で歩み寄ってメデタシ、メデタシ。いや、全然、めでたくないやん。仕事減ったわけでもないし。でも、健志台へはもう行くことにしているから、今さら取りやめて、原稿を書く時間に充てるなんて、とんでもない。わたしは健志台に行くことになっているんですから。
 と、こんなに悩んでしまったのは、去年12月に観戦に行ったとき、翌週の仕事に差し支えるくらい疲れたからです。東京まで往復といっても新幹線は快適で、じっとしたまま陸上観戦をして、また快適に新幹線に乗って帰ってくるのですから、そんなに疲れるはずないと思うのですが、でも、仕事に差し支えるようなことになってしまったという苦い経験があります。2日、3日は外部の人との仕事で、ここで失敗するわけにはいかなくて、「どうしよう、どうしよう、どうしよう、大丈夫だろうか」と不安いっぱいになっていました。
 そしてさらに6月30日といえば、サッカーのワールドカップの決勝戦。競技場はなんと新横浜って、なんでまたそんな日に、、、、と。でも、現地のことはよくわからないので、12月に続いて観戦をご一緒させてもらうことになっている、中大応援ページでお世話になっているたかさんに相談。交通規制、混雑が予想される新横浜を避けて、長津田で合流することで、ここはクリア。日本中が「ドイツVSブラジル」戦に沸いているときに、陸上競技を観に新幹線代を使って行くとは、ぜったいわたしってヘン。
 でも、いいか、ヘンでも。だってサッカーの結果より、健志台でどんな記録が出るかを楽しみにしている人も多くないけど、きっといるはず。また健志台で1500の日本記録を塗り替える歴史的瞬間の立会人になれるかもしれない。そして、女子800では、花子イチオシの中大の遠藤瑠美子さんも走られるので、遠藤さんのお顔もぜひ拝見したいと、適当にいっぱい理由をつけて健志台へ行くことになりました。

花子のノート

第142回 日本体育大学 長距離記録会( '02.6.30)