2011大邱 世界陸上競技選手権大邱大会」観戦の旅 

 8月26日から9月5日まで1011日(船中2泊)で、韓国、大邱(テグ)へ世界陸上選手権の観戦に行ってきました。海外へは20数年前に行ったきりのわたしが、個人で旅行などできるのか不安ばかりでしたが予定通り観戦を終え、無事、帰ってきました。

 韓国語はもちろん英語もほとんど使えないわたしですが、下関から釜山でフェリーに乗り、そしてテグへKTX(いわゆる新幹線)で移動しました。さらに駅からホテルへは行先の地名だけを言ったり、ローマ字で書いたりして行くことができました。

 ホテルから大会会場のテグスタジアムへは、東大邱(トンテグ)駅までバスで行き、そこから無料のシャトルバスで行きました。帰りは時間が遅いので東大邱からタクシーを使いました。タクシーやバスの運転がかなり怖くて、下車するたびに無事でよかったとほっとしていました。

 バス停で待っているときに、乗りたいバスが来たらかなり大きくアピールしないと通り過ぎてしまいます。バスは停車前か同時にドアを開けて、バス停を行き過ぎて止まることもあるので、そこまで走っていかなければなりません。降りるときは、日本のように「バスが止まってから席を立ってください」ではなく、あらかじめ降りる用意をしておかなければ、降り損ねてしまいます。バス停に着く前からドアが開くこともよくあります。

 タクシーはホテルまで通常
6000ウォン(500円程度)ですが、すごいスピードで走ったタクシーは4000ウォンでした。運転の恐怖代分、安くなるみたいです。地下鉄にも乗りました。日本語対応の自動販売機があるのですが、行先までの値段がわからなかったので、隣の人に1000ウォン札を2枚出して、「トンテグ スティション」と言って、切符を買ってもらいました。

 テグの町にはすぐに馴染んで、バス停で待っていたら何か聞かれたり、朝、ホテルの近くの公園を走っていたら、膝を痛めるから土の上を走るようにと忠告されたりしました。地下鉄の駅で切符の買い方がわからずウロウロしているわたしに、地下鉄のことを訪ねてきた人もいました。最終日、マラソンのスタート地点からの帰りのバスが、途中10分くらいの停車時間があって、その間に運転手さんがコーヒーを買ってきてくれました。たくさんの人に迷惑をかけながらも親切にしてもらってほんとに楽しい滞在期間を過ごすことができました。

 朝8時頃にホテルを出て、夜のセッションの観戦を終えて帰るのが23時頃で、結構、疲れましたが、仕事も家事もせず好きなことだけをしているのですから幸せな疲れです。ボルト選手のフライングもしっかり見ました。室伏選手の金メダルの投擲は、観客席からだとサークルがあってよく見えないので、テレビのほうがよく見れたと思います。ハンマーが夜空のほうへ80メートル超を飛んでいく様子は美しかったです。

 どの競技もひとつひとつ印象的でしたが、わたしがもっとも印象深かったのは、女子
200メートルでジャマイカのキャンベル・ブラウン選手がアメリカのジーター選手、フェリックス選手を抑えて優勝したとき、泣き崩れて促されないと立ち上がれなかったシーンです。フィニッシュラインを少し越えたところで見ていたので、ゴール後の選手のさまざまな様子を見ることができました。

 それから今回、初めて十種競技をじっくり見ることができて、かなり面白い競技ということをあらためて実感しました。今後、興味をもって見ていきたいと思っています。

 食事は、朝は前日にコンビニで買ったパンまたはおにぎり、昼と夜はプレミア席の入場券についているバイキングで済ますことができました。バイキングの料理がとても美味しかったです。わたしは毎日、ごはんにキムチをたっぷりのせて食べていました。外食はほとんどせず、食べたかった焼き肉も冷麺も食べられませんでした。帰って体重を測ってみると2キロ増えていました。

 もっとも困ったのは、滞在2日目に携帯電話が壊れて電源も入らなくなったことです。幸いパソコンをもって行っていたので、ホテルからはメールが使えたので助かりました。

 フェリーは行きは快適でしたが、帰りはかなり揺れて怖かったです。帰ってもじっとしているとまだその揺れを感じます。毎日、晴天で気温は
30度前後で日本より少し涼しいくらいですが、午前中は直射日光のあたる席だったので、かなり焦げました。

 今回は陸上観戦が目的だったので、今度は観光をして美味しいものをたくさん食べる旅をしてみたいです。そして2年後の世界選手権はロシアですが、4年後の北京大会へはできれば行きたいと思っています。

 以上、簡単にと思いましたが、長文の報告となってしまいました。



花子のノート