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バロウズの「ジャングル・ブック」

(「なまじ子供にも面白さがわかっちゃうせいかな」より:引用開始)
ウェルズの「宇宙戦争」なんかは、社会現象になったそうです。バロウズの「ジャングル・ブック」は当時の社交界で大流行したそうですし(「デビュー」という言葉は社交界用語でして、そこからわかりますように、社交界は大人にならなくては参加できなかった)。
(引用終了)

 この三枝さんの【バロウズの「ジャングル・ブック」】という間違いは、最初私はバロウズとキップリングを取り違えたものと思ったのですが、

(「また、ひとりよがりな解釈をしているな」より:引用開始)
元々第一作の話をしていたので、「ターザン」ではなく「類人猿ターザン」ですねと、訂正しなくてはならなかったんですが。
第一作が話題になったのは訊いているが、後はしらん。
(引用終了)

(「また、嘘を言う。」より:引用開始)
「ジャングル・ブック」が間違いだと認めているでしょ?
どこが認めていないの?
訂正してくれた人は攻撃していないでしょ?
「ターザン」(シリーズ)ではなく、「類人猿ターザン」(第一作)の話をしてるんですよと断ったら、攻撃なの?
(引用終了)

などの三枝さんの発言から考えると、【バロウズの「ジャングル・ブック」は当時の社交界で大流行したそうですし】は【バロウズの「類人猿ターザン」(←筆者注:三枝さんに合わせました。邦題は「類猿人ターザン」)は当時の社交界で大流行したそうですし】と書くつもりで「類人猿ターザン」を「ジャングル・ブック」と取り違えた、ということになります。

 ……えええっっっっ!!!!!!!

 いえ、『ジャングル・ブック』の作者をキップリングじゃなくバロウズと間違えるのはまだなんとなく「あるかな?」と思うんですが、「バロウズの…」と書いて、『類猿人ターザン』を挙げるつもりで『ジャングル・ブック』と間違えるなんて、あり得るのでしょうか?!?!

 話の流れを確認すると、そもそも話の発端は

(「津原泰水氏の掲示板では現在、「ジュヴナイル」と「一般小説」の違いについて考察されている」より:引用開始)
それで疑問に思うのですが、SFの古典的名作は、現在その多くがなぜ「ジュヴナイル」としてのみ供給されているのでしょうかね? 発表当時は成人向けに書かれ、成人読者ばかりであったはずなのに。
(引用終了)

という三枝さんの疑問で、そこへ四不人さんが疑問を呈し、SF の古典的名作が成人向けであったことの説明として冒頭のような発言がなされる、という様になっています。

 こういうとき重要なのは著者名よりも"書名"の方だと思うんですが、「バロウズの…」と書いて、バロウズの二大シリーズの一翼であるところの「ターザン・シリーズ」の第1作"Tarzan of the Apes"と、それより18年前に発表されたキップリングの"Jungle Book"を取り違えるというのは…(ちなみに"Tarzan of the Apes"は1912年、"Jungle Book"は1894年発表)

 ましてや三枝さんは、

(「本の話をする時は、読んでから言えーっ!」より:引用開始)
ターザンが自己を「類人猿だ」と認識しているから、感動するんだろうがーぁ。
類人猿に育てられたから、「私は類人猿だ」と彼は思い、そう署名するんでしょうが!
えーい、これはネタバラシだが、どうせ読むつもりもない奴には、話しちゃるぅ。

バロウズ、かわいそうに……。
あなたの名作は、多くの人に、読まれないまま「アーアーアー。ターザン、ジェーン、守る」の話ねと、理解されちゃってるのね。
(引用終了)

(「「猿人ターザン」」より:引用開始)
バロウズの本のあのタイトルに関しては、長年納得がいかなくて、ずっーとこだわっていたので。
(引用終了)

と言っているわけで、なおさら【バロウズの「ジャングル・ブック」】と間違えることはあり得なさそうな…

 …ってゆーか普通間違えないよ!!三枝さんの言ってることが本当ならね!!

 三枝さんへのツッコミはこれだけにとどまりません。

 "Tarzan of the Apes"は東京創元社から1999年8月に『ターザン』という邦題で出版されているので【「ターザン」ではなく「類人猿ターザン」でしたね(にっこり)。】のような訂正は全く不要です。…まぁこのあたりはやりとりがあった時期から考えると知らなくても別に不思議はなく、訂正しようとしたこと自体は非難の対象になるようなことではないですが…
 また、ハヤカワ文庫で出ていたのは『類人猿ターザン』ではなく『類猿人ターザン』で、"Tarzan of the Apes"の邦訳本で『類人猿ターザン』というタイトルのものはありません。三枝さんの【「ターザン」ではなく「類人猿ターザン」でしたね(にっこり)。】というツッコミは、不要な訂正である上に間違った訂正である、と言えましょう。

 …こうやっていろいろ説明した後だと(にっこり)がとても趣深く見えますね。まだまだ三枝さんの発言にはツッコミどころがあるのですが、とりあえずここで一旦お休み?です。


P.S
根拠もないのに私のことを「英和辞典のひき方をしらない」と言ってのけたのは立派な攻撃だと思いまーす(笑)。もっとも、ここまでバカな主張となると放っておいても無害なのですが。もし三枝さんの言い分を信じて私のことを「英和辞典のひき方をしらない」思った人が出てきたらそれだけでバカであると証明できると思います。


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