レコード・CDあれこれ |
ブラザース・フォアは多くのレコード・CDを世界で発売していますが、ここでは特に日本を中心としてちょっと面白いものを紹介します。 |
謎の小文字 |
下は「THIS LAND IS YOUR LAND」の日本発売のジャケットです。 |
古代ギリシャ・ローマ風衣装になっている理由は不明ですが、注目は文字部分。 |
レコードタイトル名が書かれていますが、「IS」だけがやたら小さい文字。次の行に入れれば同じ大きさで入ると思いが・・何故? その理由はわかりました。このアルバムムは米国では「ROAMIN'」というタイトルで、全体的デザインは日本版と同じです。 |
そのアルバムタイトル部分は下のようです |
ROAMIN' WITH・・・とありWITHは小さな文字です。日本版はこれを真似したということですが、だとしたら、その先のグループ゚名をFOURではなくギリシャ文字のⅣ を使ってもらいたかったな。 |
余談だが、下はこのLPが収録された2枚組CD(米国)の曲目リスト。 |
一番最後の所でのまさかの曲名ミス。一瞬、これが最初の曲名かと思った(笑) |
裏焼き |
次の2枚を見てください。上は日本発売のレコード。下は再販CD(輸入)。ちょっと色合いが違いますが、それよりも左右が違っていますね。マイクさんのギターの持ち方からするレコード(上)が正しいようですが、ステージ上のメンバーの並びを考えるとCD(下)の並びの方が正当です。 さて、どちらが正しいのか?マイクさんがサウスポー・ギターを持って撮影したとなると判断は難しいのですが、着目したのは赤シャツのジョンさんの腕時計。メンバーは全員サウスポーでないので腕時計は左手に付けるのが普通です。となるとジョンさんの左腕に腕時計が付いているレコード(上)が正しく、CD(下)は裏焼きということになります。 |
裏焼きはレコード業界では結構意識的に行われることがありますが、これは意識的ではなさそう。少し調べてみると米国のモノラルLP(当時はステレオ版とモノラル版が販売され、モノラルの方が少し安かった)に裏焼きを発見。米国のステレオ版は正常でした。 |
また1967年の発売当初のカナダやドイツ発売も裏焼きでしたが、1968年発売の日本や台湾発売は正常。どうやら1967年のものに混乱があったと思えます。意図的なものではなく、作業ミスかな? 下は台湾発売のもの。色合いがおかしいのは撮影上のものかどうかは不明。 |
コストダウン |
米国1962年発売のこのアルバムのジャケットは丸い穴が開けられており、そこから中の解説シートの写真が覗いているというお洒落なセンス。。 |
下は日本発売の同じアルバムのジャケットです。何かダサイですね~。丸が大きすぎ、しかも中心に開いている。大きさはともかく中心に空けた方が製造コストは安く上がるのでしょうが・・・もしかして日の丸スタイルを目指した?? |
暫くたつと日本での増版分は以下のようなジャケットになりました。今までの中シートはカラー印刷でしたが、ステージ写真を表紙に持っていき中シートは白黒印刷の解説・歌詞シートになったと思われます(実物確認できず)。コストダウン。 |
更に後年の日本販売品では4人の演奏姿の写真は表紙からも解説シートからもなくなりました。デザイン的にはスッキリして好ましいですが、この単色の方が安上がりです。解説シートは白黒です。こうして比べてみると最初の米国版はカッコよかったでしたね。 |
日本の追随遅延 |
下は米国でのブラザース・フォアの最初のLP(1960年) |
日本でのこのアルバムの発売は2年以上遅れ1962年に発売されたが、全曲入ではなく8曲のみを抽出した24センチ(8インチ)LPでの発売となった。 |
元のアルバムどおりの日本での発売は1966年、彼らの日本アルバムとしては13番目となった。このアルバムにはグリーン・フィールズが収容されていますが、遙かなるアラモ、七つの水仙やその他の新曲が続々と出て、このプリミティブな演奏のアルバムを発売する時期を逸したのでしょう。オリジナル・アルバム名はずばり「The Brothers Four」ですが、日本アルバムでは「East Virginia」とされました。 |
世紀の大インチキ・アルバム |
1965年発売のこのアルバムへの期待は大きかった。63年初来日、64年と続き、素晴らしい演奏を聞かせてくれた。そのコンサートがレコードで追体験できると思ったからである。収録曲もも「牛追いの歌」から始まる1964年日本公演の曲目の並び。ジャケットの写真も64年のステージです。 ところが、何とこのレコードは他のレコードから曲を抽出し、ご丁寧にもその間に会場拍手を挿入してつないだだけのもの・・・というインチキ品だったのである。 私がこのインチキにひっかからなかったのは不思議である。うろ覚えではひいきのレコード店で一曲視聴させてもらい、おかしいと思い、その後ラジオ番組での放送でインチキを確信したからでしょう。日本コロンビアの信用は一気に失墜した。まあ、逆に言えば、当時はこんなインチキも出てしまうほどブラザース・フォアは人気があったとは言える。 |
ブラザース・フォアがジャケットから消えた日 |
1971年発売のこのアルバムを見てショックを受けたファンも多いだろう。何とジャケット表紙・裏表紙からブラザース・フォアの姿が消えてしまっている。ブラザース・フォアと書かれていなければ誰のアルバムかも分からない。これは日本のみ発売のアルバムだったようで、写真の調達が上手くいかなかったのだろうか? |
ホワイト・アルバム |
1968年、ビートルズは後にホワイト・アルバムと呼ばれる白いジャケットの名アルバムを発表した。ブラザース・フォアの1979年発売のこの白いアルバム「Somewhere Sometime」。ビードルズを意識したかどうか分からないが、発売社は多少意識したかも。表紙にはブラザース・フォアの写真はなく、裏表紙に小さく入っている。彼らの最後のLP作品となり、以降はCDの 世界になった。 |
北の丸公園での写真 |
1968年、ブラザース・フォアの来日時には日本で録音し「TODAY AND YESTERDAY」というアルバムを日本だけで発売した。その際に完成間近だった北の丸公演で写真撮影し、その何枚かがジャケットに残っている。 |
下はTODAY AND YESTERDAYに使われた2枚。現在もこの散策路はあるが、木々の成長が進み、後ろの武道館は見えない。橋はそのままの姿で残っている。 |
後年増版発売のMORE BIG FOLK HITSに使われた1枚。 |
あるベストアルバムに掲載された写真。まだ他にもあるのかも知れない。 |
ベスト・ジャケット |
個人的好みとしてです。 |
第1位 白黒写真、文字の色、表情、カッコいいです |
第2位 当時の彼らのシャツ衣装が緑と水面に映えます |
第3位 脚立に乗った姿は写真映えします |
これには解説シートにある別ポーズ白黒写真があります |