PC−9821Xa12のMMX化レポート

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PC−9821Xa12のMMX化レポート


 INTELの力を受けて、今必殺のM、エム、エックス!。


 と言うわけで(^^;)、Xa12をMMXペンタに換装することが出来ましたので、レポートしたいと思います。


 Oh! PC紙9/15日号前後から、MMXODP非対応機種でも、MMX化できるとの情報が飛び交いました。実際に行うには、「内蔵のIDEを完全に使用しない」ということで対応できる物でした。つまり、完全SCSI化するか、IOデータの「IDE-98」を使用するかのどちらかで、対応することが出来るとのことでした。

 自分の場合は、すでに完全SCSI化を行っていたため、前段階はクリアーしていました。

 あとは電圧の問題です。電圧ですが、MMXのペンタは2.8Vで動作するため、通常の3.3Vから降圧してやる必要があります。

 Socket7を採用し、VRMユニットが装着できるマシンであれば、メルコから出ていた「MVR-MX」を使えば直差しが出来ます。が、今では生産終了で手に入れにくく、後継の「MVR-MX2」では98で使用するためには改造が必要となります。

 このため現在ではソケットのタイプを問わず、この電圧を解決するの有力な手となるのが、電圧降下下駄です。これであれば、Socket5、7を問わずにMMX化でき、しかも目的のCPUに併せて(Cyrix、AMDも可)電圧を下げる効果があります(最もMMXペンタ以外では多少の苦労があります)。


 下駄はOh! PC紙10/15日号にある通り、「MTSA-MX」、「PowerLeep/Pro MMX」、「MALTIMEDIA CPU UPGRADEKIT」等があります。自分は「MALTIMEDIA CPU UPGRADEKIT」を使用しました。理由は、たまたまこれが売っていたのと、Oh! PC紙上では、これが一押しだったからです。

 これにMMXペンタ(P55C)−166MHzとSANYOのクーラーとでセットアップしました。P55C-166MHzにしたのは、単にお金がなかったのと、「うまくすればオーバークロックの200MHz動作するかも」という期待もあったためでした。まあだめでも今よりは速くなるし、iCOMP値でも素ペンタ200MHzよりは上なので、166MHzにしました。


 結果からいうと、200MHz動作は無理でした。初期のP55Cであれば200MHz版として作られた物が166MHz版として売られる事もあるようでしたが、今では完全に2.5倍設定までしかできないように作られているみたいです。マザーボードの倍率と、下駄の倍率とをいろいろ変えてみてもだめでしたので、どうやらだめでしょう(残念無念)。なお200MHz版は、「SL27*」ロットであれば、233MHz動作(3.5倍動作、設定は1.5倍)が上記の理由で見込めるようです。

 あとはクーラーで完全に冷却してやれば、問題なく安定動作します。すでに「金曜の夜から月曜の朝まで付けっぱなし」を2回クリアーしていますので、完璧のようです。


 では実際に換装して変わったかを示してみたいと思います。


 まず起動音。今までの「ピポッ」から、「ピョッ」と変わり、速くなったと実感できます。

 電源オンからメモリーチェック、SCSI機器の認識までの時間も(体感的に)少々(2、3秒)早くなりました。

 WINDOWS95の起動時間は余り変化無いみたいでした。


HDBENCHでの結果は、

  ALL   浮    整    矩    円   Text Scroll DD  Read Write  Cache Drive
 4476  7319  8076  2014  1579   740     9   0  7774  4446   8333 A:10MB

 から

  ALL   浮    整    矩    円   Text Scroll DD  Read Write  Cache Drive
 5964  9374 10166  2250  1702   794     9   0  7750  7550  14083 A:10MB
へとアップしました。


 アリスソフトのGAベンチの結果は、

 前 GA 約260 CPU 約110
 後 GA 約260 CPU 約65

とアップしました。もっともあまり体感できませんでしたが。
なお、640x480 256Bitでは、GAは約115となります。


 DIABLOはあまり体感できる程は速くなりませんでした。


 全体的な感想としては、体感的にまあまあとも、あまり効果ないとも言えます。ただV200についてくる「VIRTUAL-ON」がそれなりの速度で体験できたのと、動作の節々で引っかかることがなくなったのと、「MMX」と言うブランドを手に入れられたのとで、結果オーライと言うところでしょうか。


 総評としては、同等の金をつぎ込むのであれば、ゲームユーザーはグラフィックカードを先にぶち込んだ方がパフォーマンスは上がるのではないかと。あととりあえず買い換える金のないユーザーは、これでマシンの延命処置が出来るのではないかと思います。


 自分もこれで少々延命出来たと思います。