私のホームページ作りにおける1つの目標だったのですが,良い本が出ておりますので,これを補完するかたちで進めていこうかと思います。
推薦図書
伊藤裕悦:監修/多田鏡子:著
『わかりやすいクラシック音楽の聴き方』
実業之日本社
定価:1600円+税
ISBN4-408-59105-X
初心者向けらしき本は結構あるみたいですが,私の知る限りではこの本が1番優れています。
オーケストラの楽器の説明から,有名な楽曲の説明,簡単な音楽史(有名作曲家の紹介)に指揮者の話,最後にコンサートやCDについてまで一通り触れてあります。
つまり,この本を読んでしまえば私の語ることもない,ということになります。
では,いったい何を私が補完するのかというと,具体的なCDの紹介です。
何枚あるかわからないお店のCDの山から,ファーストチョイスとして何を聴いたら良いか,一つの参考になれば・・・というわけです。
とりあえず,以下の2枚を推薦しておきます。
ロシア管弦楽名曲集(フィリップス/PHCP-10561)
ゲルギエフ指揮キーロフ管弦楽団(マリインスキー劇場管弦楽団)
バーバーのアダージョ〜マリナー/アカデミー名演集(フィリップス/PHCP-10528)
マリナー指揮アカデミー・オブ・セント・マーティン・イン・ザ・フィールズ(アカデミー室内管弦楽団)
どちらも1456円+税
上のCDは,チャイコフスキーのバレエ《眠りの森の美女》からの組曲や,ハチャトゥリアンの〈剣の舞〉など,楽しく親しみやすい曲が中心に組まれています。
ゲルギエフ指揮キーロフ管による,直線的でわかりやすい演奏が爽快です。
対して,下のCDは最近はやりのアダージョ(テンポのゆったりとした曲)を中心とした構成。
近・現代のこれらヒーリングっぽい曲を,マリナー指揮アカデミー室内管の上品な演奏で。
上で紹介した2枚はどちらも管弦楽曲というジャンルにあたるので,ほかのものも聴いてみたいという場合にはまずピアノ曲でしょうか。
ショパンの名曲集なんかはクラシックをあまり聴かない人にも人気があるようです。
室内楽の分野では,おなじみシューベルトのピアノ五重奏曲《ます》なんかが聴きやすいのではないでしょうか。
私自身はロマン派以降の音楽ばかり聴いてるのであえて紹介しなかったのですが,本来はバロック期の音楽も聴きやすいのでオススメすべきなんでしょうね。
慣れてきたら交響曲やピアノ協奏曲などの規模の大きいジャンルも挑戦したいものです。 このとき,簡単で良いですので,ソナタ形式の知識があると役に立ちます。 もちろん,実際に聴いてる時はこれが第1主題で・・・なんてじっくりと考えながらなんてことは(私は)あまりないですから。 クラシックにおいては知っているか否かが(良し悪しは別として)影響力を持つものです。
巫音 月雪
fusetan@mti.biglobe.ne.jp
98.9.19
(99.11.30)