パピポ 98年9月号


基本情報

発売日 1998年7月29日
表紙イラスト 好実昭博
表紙イラストセルワーク 秋山季映
編集 コミックハウス
発行 フランス書院
定価 330円(税込)
雑誌コード 03849-9


掲載作品

評価  作家名  作品タイトル ページ数  備考
ものぐさうるふ HOT▽LIMIT   4 巻頭カラー(カラー4p)/途中切
三宅 光 DEEP BLUE  16 デビュー作
フジヤマ タカシ Ke-Mo-No  16 デビュー作
山文京伝 SPIRITUAL  18
いるまかみり コンパニオンは危ないお仕事  16
うげっぱ diary  16
谷村まりか あなたのAffection  16
後藤羽矢子 可もなく不可もなく−REAL Ver.II−  20 巻中カラー(カラー4p)/連載(前編)
虎向ひゅうら Heart Voice  20
人参・参 僕のゆくえ  22
さき うらら その狂おしさ  22 連載(後編)

作品タイトルのところの▽マークは,ハートマークの代用です。

評価は個人的なものなので,盲信しないように。
下の寸評も参照のこと。
評価印は◎>○>▲>△の順。



寸評

暫定的総評

 なんか消化不良気味。 最近私がいろんな雑誌買いあさって,作品が供給過剰気味だからなのかもしれないし,目が肥えた(もしくは腐った)のかもしれないけど。
 今月はこれからいきましょう,さきうらら先生の後編。 実はこの文章書き始めたとき,評価▲だったのだけど,私が読み飛ばしてた部分(1ページ目・・・)があるのが発覚,評価○と改めたのでした・・・。 というのも,連作なのに良くも悪くも「解決」しなかったというのはどうかな・・・,と最初は思ったんです。 でもやっぱり,作品の「見せ方」が上手いですねぇ。 ストーリーの根本は未消化のままでも,細部(伏線)はきちんと処理されているのに驚嘆してしまいます。 しかしこの兄妹,この後どうなっちゃうんでしょうね(やっぱり気になる・・・)。 これを私が想像しなきゃいけないというのは,けっこう酷ですよ。
 で,後はいつものように最初から見ていきましょう。
 「いつもはロリを描いてますが」という三宅光先生。 扉には「C・Y大賞から気鋭の新人誕生」とあります。 これ若奥様の話なんだけど,旦那さんが構ってくれないので・・・みたいなタイプの作品。 前半・後半と2つエッチを入れてるけど,心理的にはより重要じゃないかと思われる後半がページ少なめで,なんか消化不良。 もっと心が傾く様を描いてほしかったなぁ,と。 絵柄的には好みで良好,もう少しエッチが巧みに描ければ(個人的には)ブレイクしそうなんだけど,さてさて。
 続いて,こちらも新人のフジヤマタカシ先生。 んー,CG原画の漫画かな。 ちょっと解像度的に荒いような気もするけど・・・。 で,中身のほうですが,それなりに(?)清新。 ただ,いったい何が起こったのか(起こっていたのか)最後までよくわかんなくて,これも消化不良。 主人公(?)の猫耳娘は最後のコマしか台詞がないし。 「ケモノ」とはいえ,ここまで一方的にやられちゃってもなんだかなぁ,とか。 うーん,私の読み方が浅いかな?
 谷村まりか先生は今月も登場。 私としては,ぜひパピポで毎月描いてもらいたいのだけど。 それで作品のほうは,エプロンドレスの似合う若奥様がたいへんかわいい,安心して読める一作です。 もちろん,私が重視する作品の奥行きという点ではもうひとつですが。 こういうタイプの場合は,もう少し独特のノリなんかあっても良いかな,とも思ってしまいますけど。 ま,甘い話好きだし,なんか今月,この作品以外はどこか「影」があるし・・・。 しかしまぁ,姉さん女房なのに幼妻にしか見えないこの人はいったい(笑)。
 虎向ひゅうら先生のは,シリアスなお話。 コンセプト的(もしくは構造的)にはうげっぱ先生の作品と似てたんだけど,前半の引き込みが巧みだった分,最後のポイントが効果的に働いたかな,と。 あー,でも,最後の最後で何が起こったのか実は把握できてなかったりして・・・,ってこれも消化できてなかったのか。
 再度書いちゃいますけど,今月はみんなこんな感じに,私には消化不良のものばかりで・・・。

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巫音 月雪
fusetan@mti.biglobe.ne.jp