電気グルーヴ

ライブツアー2000「ツアーツアー」

2000年3月18日 新潟フェイズ


サポートを加えた4人編成

 昨年のWIRE99以来の電気のライブ。傑作“VOXXX”のリリースの後だけに期待していましたが、やはり素晴らしいステージを見せてくれました。WIRE99では音響が悪く、不完全燃焼な感じでしたが、完全に借りを返してくれました。
 新潟フェイズは満員で、お客さんの雰囲気もいい感じ。フジ・ロックのあの雰囲気に近い。開演前のSEの4つ打ちに体を揺すりながら、新潟には4年ぶりに登場の電気を待ちます。
 爆笑のオープニング・ムービーに続いて登場した彼らは、WIRE99同様4人組。サポートはDJ TASAKADJ KAGAMI 。WIRE99ではエンジニアの渡部高士もステージに上がっていましたが、今回はDJ KAGAMI に変わっていました。具体的にどういうプレイをしていたのかは分かりませんでしたが、スクラッチや声ネタとかをリアルタイムで加えていたようでした。
 ピンスポを全く使わないステージング(これはクラブ系のライブでは結構重要なポイント)だったので、機材のセッティングは残念ながらよく分かりませんでした。以前はデカイPA卓を使って演奏していましたが、今回は卓ではなく、コンパクトなデジタル・ミキサーらしき物を2台使っていたように思う。あと赤いボディのNord Rack を卓球が使っていました。


クライマックスの連続

 テクノ系のライブというと、一般的に短時間というイメージがありますが、今回彼らはなんと3時間近いステージを見せてくれました。もちろんMCもたっぷりと挟みつつですが、4つ打ちのライブで3時間も飽きさせないところが凄い。電気の底力を見せつけられましたよ。映像はステージ後方の小さいスクリーンを使っていたので、イマイチ地味でしたが、照明は本当に綺麗だった。このクオリティをWIRE2000でも期待したいですな。
 冒頭でいきなり“Flash Back Disco”“Nothing's Gonna Change”“シャングリラ”を立て続けに演奏したので、「おいおいマジかよ」と思いましたが(最近のシングル曲って、普通はアンコール用にキープしておいたりしますよね)、そんな心配は無用。その後も、スペース・インベーダー、富士山、電気ビリビリ、とクライマックスの連続でした。
 それにしても、J-POP カウントダウンの「今週の第1位は!?」という声ネタの後、“シャングリラ”のイントロが始まった瞬間は本当に鳥肌が立った。3年前のフジロックは、ちょうど“シャングリラ”のヒットの後で、結構お客さんは期待していたと思うんだけど、そんな期待をあっさり裏切るのが彼らの持ち味。“シャングリラ”をライブで聴きたいという私の願いは3年越しで実現したのでした。
 ちなみに、瀧のスペース・インベーダーの衣装は意外にウケが悪かったような気がします(笑)。


会場からチンカス・コール!(実話)

 音楽的にも素晴らしかったが、電気の場合MCも最高に面白い。卓球と瀧のトークの面白さはダウンタウン級。ま、意味なんて全くないアホ話なんだけど、そこがたまらないんだよね。曲もいいんだけど、MCももっと聞かせてくれって感じ。
 一番笑ったのは瀧が「今日からチンカスに改名する」というネタ。お客さんから沸き上がるチンカス・コール(笑)。そんなライブ、世界中どこを探したって無いぞ。
 他にも「新バンド名はジャッカル」とか「新潟と言えば拉致のメッカ」とか爆笑のネタは数々ありました。彼らの場合、当然ネタ合わせなんてしないと思うから、あれは全部アドリブなんだろうな。本当に脳ミソ腐っているとしか思えない(笑)。
 30過ぎてもあんな風に生きられたら楽しいでしょうなぁ。その分失っているものも相当多いでしょうが(笑)。ま、ある意味理想の人生を生きている彼らを羨ましく思います。

 



Back to Menu

Back to Home