FUJI ROCK FESTIVAL '00

2000年7月30日(日)


今年も食べ物は上手かった

 フジロックの楽しみが食べ物。今年も充実しておりました。牛串食って、生ビール飲んで、台湾ラーメン食っているだけでも、幸せな気分に浸れます。ただの野外コンサートとフェスティバルの違いとは、ずばり「メシ」でしょう。
 今回、最も楽しみにしていたのが、3日目のホワイト・ステージ。テクノとダブのオンパレードで、豪華なメンバーでした。


アヴァロン・フィールドの屋台。ここで500円の牛串を発見。

JAH SHAKA (WHITE STAGE)

 3日目の朝一発目はUKダブ界の重鎮ジャー・シャカ。以前CDを聴いた時は、「繊細なダブ職人」だと思っていたのですが、なんだ、リー・ペリーと同類の奇人変人ジイサンじゃないか。(笑)
 DJプレイといっても、曲を繋ぐわけではなく、1曲1曲普通にレコードをかけては、「ジャー・ラスタファ!」と叫んだり、妙なダンスを踊ったり。
 ダブを極めると、人間の脳味噌はブッ飛びっぱなしなってしまうのか? それとも、単にマリファナのやり過ぎなのか?


ジャー・シャカTシャツ着用の筆者。

FILA BRAZILLIA (WHITE STAGE)

 リミックス・ワークでお馴染みの彼ら。なんとバンド編成で、生演奏を披露。しかし、良く言えばラウンジ、悪く言えばフュージョンな演奏で、あまり面白くなかった。気持ちは分かるんだけどね。

BUFFALO DAUGHTER (WHITE STAGE)

 ズボンズのドラマー、アツシが参加し、完全バンド編成でのバッファロー・ドーター。さすがは海外での活動で揉まれているだけのことはある。ポストロックとでも言うべきか、ギターもベースもプレイの感覚が普通のミュージシャンとは全然違う。これは世界に通用するわ。
 ベースの大野由美子さんは、お腹が大きかったような気がするんですが、まさか妊娠中だったのでしょうか?


全員ヘルメット着用で登場。



PAミックスはZAK。

BOOM BOOM SATELLITES (WHITE STAGE)

 ライブを観るのは1年ぶりのブンブン・サテライツ。ロンドンにスタジオを構え、アメリカツアーを経験した彼らは、スケールアップして帰ってきました。
 ホワイト・ステージは超満員で、観客の期待度も相当なもの。ダンス系のサウンドにも関わらず、ダイブまで発生する盛り上がり。
 ドラムを加えた3人での演奏は、完全にワールドクラス。彼らの時代は必ず来る、というか、もう来ているのか? 彼らは日本の誇りですよ。

ADRIAN SHERWOOD (FIELD OF HEAVEN)

 世界一のダブ職人、エイドリアン・シャーウッド。さすが、というか、天才だな、この人。
 ライブPAでダブミックスするとなると、普通は音源をパラでミキサーに立ち上げてと考えるところですが、エイドリアンは、CD、カセット、DATと全て2ミックスの音源を使用。それで、完璧なダブを聴かせるんだからスゲーよ。
 ステージ上には、エイジアン・ダブ・ファウンデーションのメンバーが、用心棒のように脇を固め、DRY&HEAVYとオーディオ・アクティブのボーカルがゲストで登場。人望の厚さを感じさせました。


使用ミキサーはMACKIE SR24/4。俺と同じじゃん(笑)。

MOBY (WHITE STAGE)

 スキンヘッドのルックスから、MOBYは「ストイックなテクノ職人」だと勝手に思っていたのですが、大間違いでした。イケイケのパーティー・テクノ(?)。MOBYはステージを走り回り、ギターを弾くは、コンガを叩くは、大騒ぎ。ハードロック風の衣装の女性ベーシストも観客を煽りまくり。
 はっきり言って、音楽的に見るべき物は何もない。しかし、あれだけ場を盛り上げてもらえば、文句は言うまい。

STEREOLAB (WHITE STAGE)

 初めてライブを見るので、楽しみにしていたステレオ・ラブ。
 その名の通り、アナログ・シンセ音が飛び交う演奏は非常にエクスペリメンタル。反復を基本にジワジワと盛り上げてくる構成力はさすが。
 見た目はいかにもインテリ大学生という感じ。男性ギタリストはSHERMAN FILTER BANKを使っていて、もの凄いノイジーな発振音を発生させていましたが、後ろを向いて淡々とツマミをいじっているだけだから、見た目には盛り上がらないこと甚だしい(笑)。

LEFTFIELD (WHITE STAGE)

 テクノ界最後の大物レフトフィールド。どんなライブを見せてくれるのか、興味津々でした。中央にミキサー卓、左にキーボードブース、右にサポートドラマーという編成。
 しかし、なんか煮えきらない演奏だったんですよね。だんだん盛り上げてくるのだろうと期待して待っていても、一向にリズムを効かせて踊らせる感じがない。で、ラガマフィンの白人ラッパーが登場し、テクノ寄りのダブから、モロにレゲエ寄りのダブに移行。
 う〜ん、俺の期待が間違っていたのか? 彼らはそもそもレゲエ(笑)だったのか?
 あまり面白くなかったので、途中でグリーンステージに移動してしまいました。最後は盛り上がったのかは不明。


PRIMAL SCREAM (GREEN STAGE)

 3日目のラスト、電気グルーヴとプライマルのどっちを観るかで悩んだ人は多かったでしょう。私は電気はWIREで観れる、ということで、プライマルを選びました。
 98年のフジロックにも参加したプライマルですが、一段とパワーアップした強烈なダンスビートを叩きつけてくれました。1曲目からいきなりの“SWASTIKA EYES”。いやぁ、凄かった。音と光のテロ攻撃だよ。あんなステージ、田舎の老人が見たら、死んじゃうよ、マジで(笑)。
 髪を切ってソリッドになったボビー・ギレスピー。ニコニコと笑いながらも、轟音ベースでバンドをリードするマニ。バンドとして、何度目かの絶頂期にあるようです。ロックとテクノの融合という意味では、現在のプライマルはプロディジーを超えているかもしれない。


来年も苗場で!

 プライマル終了後、スマッシュの日高社長がステージに登場し、2001年も苗場で開催することを発表。色々な意味で条件がバッチリな会場ですから、このまま定着していって欲しいものです。
 ここを観てくれた新潟県民の貴方! 新潟のフジロック・ファンの集まり「ROCK THE FIRE」に参加しませんか? メンバーは学生から30代サラリーマン(って、俺か)まで、幅広いです。ホームページの掲示板では、いつも音楽の話題で盛り上がっています。興味のある方は是非アクセスを!

ROCK THE FIRE ホームページはここをクリック!


新潟ROCK THE FIREのシスター・ナスと一緒に記念撮影。
一見ペアルック。実はプライマルと電気と正反対な2人(笑)。



Back to Menu