坂本龍一

Ryuichi Sakamoto PLAYING THE PIANO/05

2005年12月24日(日) 新潟県民会館


眠気と闘うクリスマス・イブ

 教授のピアノ・ソロ・ツアーの新潟公演は、なんと12月24日クリスマス・イブに「戦メリ」を教授のピアノで聴けるとは、なんと贅沢な・・・ということで、“REVENGE”ツアー の新潟公演以来、約10年ぶりの生教授です。
 今回のツアーは、環境保護がテーマのようで、水力や風力発電による電力をステージで使用しているとのこと。電線で流れてくる電気に色分けはないように思いますが、電力会社からエコ電力を買い取る、という仕組みがあるのだそうです。ステージ上のスクリーンには、開演前に「音響や照明で使われる電力量」とか「自然エネルギー使用によるCO2排出削減量」とかが映し出されていました。
 確かに、教授は以前から環境問題には熱心だったと思うけど、今回の取り組みは、なんだかただの自己満足のような気がするなぁ・・・。

 ステージ上には、教授用のグランドピアノMIDI制御のグランドピアノの2台のみで、ほぼ完全に教授のソロ・ピアノ演奏。1曲目は化粧品のアジエンスのCM曲。あれって、教授の曲だったんですね。CMではイケイケなアレンジですが、スローなソロ・ピアノで弾かれると、全然あの曲だと分からなかったです。
 スクリーンでは曲に合わせて映像が流されますが、照明も暗く、音量も控えめなので、教授のピアノで夢心地、どころか、眠くなってくる(笑)。ていうか、寝てしまいました(笑)。
 楽しみにしていた、“星になった少年”“戦場のメリークリスマス”“ラスト・エンペラー”の映画音楽3曲は、メドレー風に割とあっさりと披露。特に“戦メリ”は、最近フィギュアスケートの安藤美姫に使われて再評価されていると思うし、そもそも今日はクリスマス・イブだし、ということで、じっくりと聴かせてもらえるものと思っていたのですが、イントロのアルペジオカットして、テーマから演奏開始。肩すかしを食らわされた感じでした。
 終盤では、MIDIピアノとの合奏(?)の“Tibetan Dance”と“Riot in Lagos”で盛り上がりました。最後でやっと目が覚めた(笑)。


大停電の夜に?

 ピアノの上にキャンドルを置いて、薄暗い中で演奏を続けた坂本氏。「最近、電気を消して、キャンドルの光で過ごすという運動がある」というようなこと話していましたが、公演2日前の12月22日に大停電が発生した新潟で、あの発言はマズかったんじゃないですかねぇ?
 真冬の停電は本当にキツかったですよ〜。新潟市内は夕方には復旧したけど、県内には本当にロウソクの明かり一晩過ごした地域もあったからね。「キャンドルの光で過ごそう」なんて、何をお気楽なことを言ってるんだ!と私は思ってしまいました(笑)。

 



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