KSKの!! 今夜もGO-GO SWING〜デュワッ・デュワ〜

第4回 ★無敵のGO-GO、TROUBLE FUNK 世界を往く!★



 GO-GOロマン溢れるKSK GORDON LEWISです。
 さて今回はチャレンジします。多分GO-GOとしては一番入手し易いで あろうアルバム、GO-GO界の問題作、87年のTROUBLE FUNK「TROUBLE OVER HERE TROUBLE OVER THERE」を取り上げて みようと思います。

 以前にも書きましたが、ワタクシはこのアルバム大好きです! しかしながら聞こえてくる声は「駄作!」「ありゃ、ダメ!」「ズッコケ!」 等々・・、まったくの不評ばかりです。まるで「無かった事にしてくれ!」というかの如く扱いで、中古屋では安い値段で売っているのを見かけます。当HP管理人の本柳さんでさえ「まるでダメ」と言っているとは・・・。あぁ〜、これは誰かが光を射してやらねば!その使命はオレしかいねぇ!迷わず行けよ!どうなるものか、危ぶむ無かれ! 元気があれば何でも出来る!・・・という意気込みでいってみます(笑)。

 やはり、アルバムだったりその中の曲だったり、自分がそれを聴いた時のシチュエーションによって、印象や好き嫌いは変わってきますよね。ワタクシは非常に運良くこのアルバムに出会えたと思います。当時はFUNKに目覚めたばっかりの頃で、CDでの様々な再発もまだ無かった時でした。そこで友人に薦められたのがこのアルバムでした。新譜としてこんなにもFUNK!な物は無かったと思います。
 1曲目から意見が分かれる所ですが、かっこよさに痺れました。そのオープニングの仰々しさったら!!続いて聞こえてくる如何にも80年代!と言わんばかりのドラムの音!これが抵抗無く聞けるのはリアルタイムで聞いた人間の特権です(笑)。ジワジワっと来るボディー・ブロウではなく、いきなりのハイキック一閃!そんな印象が強烈でした。

 でも、何と言っても気に入ったのがアルバム中にバラードが無い事!!ワタクシの勝手なイメージで「BLACK MUSIC≒ブラコン」というのが当時はあって、MTVやラジオから聞こえてくる物にはそのイメージを助長させるのが多かったと思います。バラードをこってり唄われるのが苦手だったんです。そんな固定観念をブチ破ってくれたのが“FUNK”であり、さらにGO-GOでありこのアルバムだったんです。そんな衝撃を与えてくれたこのアルバムがお気に入りになるのも当然の事ですな。

 ここでちょっと脱線。バラード嫌いのワタクシを涙させたバラードがあります。ROGERの“I Want To Be Your Man”です。そしてこの曲も87年 なんですね〜。バラード嫌いを少しほぐしてくれた曲でした。因みにPRINCEのアルバム「SIGNTHE TIMES」も87年です。VIVA!87年!!・・・なんてね。

 で、「TROUBLE OVER〜」ですが、このアルバムで特にカッコイイ曲 が“Hey Tee Bone”“Sexy”です。そうGO-GO曲の2曲です。 このアルバムを聴いた後、GO-GOコンピ盤や、雑誌の情報などからGO-GOとはどういうものかが分かり始めましたが、「GO-GO=カッコイイ」という図式がワタクシの中で出来あがりました。
 この“Hey Tee Bone”ですが、カヴァーされているって知ってます? THE MARK VARNEY PROJECTの「CENTRIFUGAL FUNK」という91年のアルバムに収録されています。しかし、もちろんGO-GOではなく、歌無しでギター弾きっぱなしの間に曲のフレーズが出てくる・・ってだけ。ジャズのバンドみたいなんで仕方がないかな・・・。珍品です、いや有名?

 さて、「TROUBLE OVER〜」からは“Trouble”と“Woman Of Principle”がシングル・カットされています。UK盤、アメリカ盤でMIX違いがありますが、日本編集盤「トラブル・ミックス」で聴く事が出来ます。(厳密には7inchの縮小ヴァージョン等もアリ。)それぞれがGO-GO曲ではないんで、シングルで出た時には、GO-GO ヴァージョンで!なんて期待したんですけど、違いました・・。
 しかしながら、パーカッションがチャカポコ・ガチャガチャ鳴り始めると「三つGO-GOの魂、百まで」って感じで、腰が動きます。

 TROUBLE FUNKのアルバムではライヴ盤「SAY WHAT」が「TROUBLE OVER〜」の前に発売されていますが、ワタクシは発売順とは逆に聴いたというのが幸運(?)だったと思います。
 そのライヴ盤がスッゴイんで、次のスタジオ盤に期待が掛かるのも当然の事。日本盤のオビにもその事が伺えます。
 “ランDMC、ビースティー・ボーイズの次はトラブル・ファンクだ!これぞGO-GO、これぞFUNK、これぞHIP HOP、これぞトラブル・ファンクのアルバムだ!”
 まさにアイランド・レコードの世界戦略です。カーティス・ブロウ、ブーツィ・コリンズをプロデュースに迎える力の入れ様。裏ジャケを見て貰えれば分りますが、メンバーは「NIKE」で、明らかに「ランDMC:adidas」の2匹目のドジョウを狙ってます。今思えば、プッシュし過ぎちゃうん!と思ってしまいます。更にGO-GO濃度が少ないが為に、一部、いや殆どの音楽ファンにも総スカン。エア・ジョーダンのTFモデル発売!なんて事は無く過ぎていきました。(でも初来日公演は盛り上がったんだけどな〜。)

 そうなんです!当時の盛り上がりの直撃を受けてしまったワタクシは、このアルバムにどーしようもない思い入れが有るんです! あ〜言いたい事言った!(笑)

 まだ、TROUBLE FUNKを聴いた事が無いと言う方には、最初にこのアルバムをお薦めします。87年のFUNKアルバムとして聴いて下さい。さらにGO-GOを聴きたい!と思われたら、このコラム、または本柳さんのCDガイド等で探していったら良いと思います。では今回はこのへんで。

 「何かGO-GOに興味が沸いてきたなー」という方は東京・恵比寿でのイベント“HOTT-LAB”へ遊びにきて下さい。
 レギュラーDJが優しく教えてくれます。
 もちろんワタクシもプレイします。

 またこのコラムでのご意見・御希望等ありましたらこちらまでメール下さい。
 hottlab@hotmail.co.jp
 では次回まで。



第5回へGO!

Back to Home