2月3日(水)

今日のモスクワはこの冬一番の寒さである。マイナス29度。その中を買い物に出かけた。風が吹くと脳天まで寒さが殴ってくる。
まあ、これはさて置いて・・・。
マドンナの調子は、もちろん、全く駄目。昨日、修理に出したにも関わらずだ。寒さに弱いマドンナ。モスクヴィチカ(モスクワっ子)なのに・・・。



表紙の続きをここから書いてみよう!!


ヘンヘンは動かないマドンナが心配でたまらない。もしや、何かのアドバイスを隣人ならくれるかもしれないと思い、隣りのアミールのところへ相談に出かけていった。
すると、今夜、隣りの人が親切にも、夜10時からマドンナを引いて、暖めて調子を見てくれるという。夜ご飯が終わり、テレビを見てゆっくりと寛いでいるところだったらしい。
「外へ出かける用意が出来たら、誘いに来てあげるよ。」
とまで、言ってくれた。
呼び出しベルが鳴った時、ドゥニャンも一言お礼を直接言わなくては気が済まないほど、恐縮していた。

ドゥニャンはお礼を言いに出ていった。
「こんな遅くにごめんなさい。そして、ありがとう。」
「いやあ、僕はフライトエンジニアで、夜に働くのはなれてますよ。」
「それにしても、お仕事タイヘンですねぇ。体にこたえませんか。」
「いや、大丈夫。2晩くらい寝ないでも僕は平気ですよ。鍛えてありますから。」
男の人に年齢を聞くのは失礼ではないと踏んだドゥニャン。
「でも、お年はおいくつです。そろそろきついんではないでしょうか。」
「42ですよ。まだまだ、頑張れる。」
「そう、妻子のために働かなくっちゃなりませんものね。」
「もちろんですよ。その為に働いているんですからね。」
そこまでは良かった。


しかし、ドゥニャンの貧しいロシア語を駆使して、頑張って、
「じゃあ、うちの夫と共々、どうぞ。しっかり働いてもらわなくっちゃ。」
と、言ってしまったのだ。



まずいよ。これは・・・。実に不味い。
マドンナのために、もうパジャマに着替えて寛いでいたところ、押して頼んで引っ張ってもらおうとした身にとっては・・・。

でも、後の祭り。

「がぁはっははは・・・・。」

お互い笑うしかない。

ドゥニャンとしては、お礼とちょっとしたお上手を言う積もりだったのに、下手なことは言うもんじゃない。


しぃません。


ひたすら、反省・・・・。


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