ボリショイ劇場 椿姫


1999年4月24日(日)

配役
ヴィオレッタ:ラリーサ・ルダコーヴァ、アルフレード:バドリ・マイスラッゼ、フローラ(ヴィオレッタの友達):E.ゴロヴレヴァ、ジョウジョ(アルフレッドの父):パーヴェル・チェルヌィフ、アニーナ:O.ロモヴァ、バレエ:アッラ・ミハリチェンコ、ルスラン・プローニン、イリーナ・ズィブロヴァ、ゲンナジー・ヤーニン

指揮:パーヴェル・サローキン

演出:ヴラジミル・ヴァシリエフ




一幕、ヴィオレッタのサロンでのパーティー。もう一年も前から彼女の心をうばわれているアルフレードがはじめて客として訪れる。客たちが踊って隣りの部屋へうつると、ヴィオレッタは急に気分が悪くなる。そこにアルフレードがやさしく寄り添い、愛を告白する。ヴィオレッタは椿を与え、次ぎのデートを約束する。客が帰ったあと、アルフレードの言葉を思い出すが、自分のこれまでの生活をもはやかえられないときずき、はっとなる。そこにアルフレードが外で歌う愛の歌が聞こえる。

二幕、パリ郊外、ヴィオレッタとアルフレードの家。アルフレードはすべてを忘れ、ヴィオレッタとの幸せな生活を送るが、ある日、ヴィオレッタが自分の大事なものを売って出費にあてていることを知り、自分でお金を得ようとパリへ行く。そのときアルフレードの父、ジョルジョがやってきて、ヴィオレッタに息子と別れて欲しいと頼む。ヴィオレッタは泣く泣く願いを聞きいれ、「わたしは以前の生活に戻ります」という手紙を残し去っていく。

三幕、フローラの家の仮面舞踏会。ヴィオレッタはデュッフェル男爵と腕を組み登場。アルフレードは彼とトランプゲームのことで喧嘩をはじめ、それをヴィオレッタがとめようとすると、今度は彼女のことを大勢の人の前で罵る。

四幕、ヴィオレッタの部屋。重い病気でベッドに昔を想いながら横たわるヴィオレッタ。父から本当のことを聞いたアルフレードがやって来て、二人で幸せに暮そうと願うが時はすでに遅く、ヴィオレッタは死ぬ。

主役の二人は薄倖の美男美女にはちょいと思えないほど太り過ぎ。舞踏会の場面では舞台上のオーケストラも本物(指揮者もヴラジミル・アンドロポフ)を使うなどかなり贅沢で豪華。だけど全体の印象としては重いし、すこし古臭い感じもする。 でもこの演出のみどころは、主役二人を象徴するバレエ。ミハリチェンコはしっかりとヴィオレッタの心を踊りだけで描いていた。やっぱり大物。


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