スタニスラフスキー&ネミーロヴィチ=ダンチェンコ劇場 白鳥の湖


1999年3月23日(日)

配役
白鳥:ナタリア・クラピーヴィナ、王子:ゲオルギ・スミレフスキ、王妃:アッラ・ベレズキナ、ロートバルト:ヴラジーミル・キリーロフ、道化:ヴァレリー・コズロフ、アダージョの女官:スヴェトラーナ・ツォイ、スペインの踊り:オリガ・クリャジェヴァ、ナポリの踊り:イリーナ・ベラヴィナ、マズルカ:アkレクサンドラ・グリヴニナ&アントン・ダマーシェフ

指揮:ゲオルギー・ジェムチュージン

演出:ブルメイステル


白鳥:ナタリア・クラピーヴィナ、王子:ゲオルギ・スミレフスキ、王妃:アッラ・ベレズキナ、ロートバルト:ヴラジーミル・キリーロフ、道化:ヴァレリー・コズロフ、アダージョの女官:スヴェトラーナ・ツォイ、スペインの踊り:オリガ・クリャジェヴァ、ナポリの踊り:イリーナ・ベラヴィナ、マズルカ:アkレクサンドラ・グリヴニナ&アントン・ダマーシェフ、指揮:ゲオルギー・ジェムチュージン

舞台や衣装はいくつかヴァリエーションがあるのか、今回はとても豪華。全体的には艶消しの金や銀をつかって貴族らしい模様の服で基調を統一しながら、踊りごとに赤、青、緑など異なるものを使い、雰囲気をだしていた。照明もめりはりがあり、きれいな衣装をさらに輝かせていた。3場の王宮はゴシック寺院の中を再現したみたいな大掛かりなもの。

プリマ&王子は二人とも若く、2場では白鳥に見せようと不必要にしばしば体をふるわせ心配したが、3場の黒鳥ではうまく小悪魔に化けていた。ロートバルトはいるだけで存在感があり、各国の王女の踊りをみる王子をにらみつける姿はすごみがあった。4場の闘いの最後の場面で嵐が赤く光らず人間に変身するところがみえてしまったが、失敗だったのか。それでもプロローグで悪魔に白鳥にされ、最後に人間にもどる演出は話しが一貫していて説得力ある。

1場終わりで有名な序曲のヴァリエーションを奏で、続けてもう一度はっきりと白鳥を表わす序曲を行うのは個人的に大好き。コールドバレーは艶がなく、ボリショイの白鳥たちが無表情を徹底したあげくに氷の女王のような魅力を出すのと比べると落ちるが、それでもダンチェンコの「白鳥の湖」は光っている。なんとかこの演出をボリショイの舞台でみられないものか。


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