BRONZEコム・シノワ

神戸市中央区栄町通4-3-5 毎日新聞神戸ビル1F (訪問時)
  1998年1月5日
神戸市中央区波止場町2−2 神戸海洋博物館2階(電話:078-332-7675)へ移転


 

神戸で夜景をみながらの2度目のお正月。

97年はアラン・シャぺル。

そして今年は…。最初のフレンチに期待がふくらみます。

ア・ラ・カルト(前菜・魚料理・肉料理)のメニューから料理を選び、自分でコースを組み立てます(2品6,500円、3品8,500円、4品10000円)。それにアミューズとデザート、飲み物がつきます。

子供たちやヘンヘンやドゥニャンもそれぞれ違ったものを選んで好き勝手。いろんなお料理を選んで、コースのバリエーションを自分に合わせて作っちゃえますよ。(みんなで寄ってたかってお味見のしあいっこ。)

そのパフォーマンスはちょっとおしゃれだったかも…。


◎アミューズ:手長えび・野菜・貝類がバジルで風味づけされラビオリにくるまれてやさしくフライ

バジルの香りが生き生き。手長えびの旨みと絡み合ってとっても美味。上手なスナック。家でも作ってみたいな。

 

◎前菜:イラン産キャヴィアとサルデニヤのカラスミのパテ、黒ビールのパンケーキとライ麦のパン

たっぷりの氷に包まれて出て来たお料理は、一体どんなお料理なのかしら?と、興味津々。氷をギャルソヌがよけてくれたら、あらあら…。ラップに包れたカソレット様の器の中にキャヴィアとパテがリボンに飾られてお澄まししていました。

直径5センチくらいの黒ビールのパンケーキや黒パンの上にマッシュポテトの上にたっぷり乗ったキャヴィア(本当にたっぷり乗っているんですよ。大さじ山盛り一杯くらい。)を添えて巻き付けたり、折り曲げたりしたい放題で食べるの。勿論、気取らずに手で食べてもO.K.。カラスミのパテは、実はわたしはカラスミたるもの、生まれて始めて食べたのです。あんな味なのかしら?だから何にも言えません。ちょっとしょっぱかったのですけれど、そんなものですか?

◎前菜:車海老、平目、帆立貝のマリネとカラスミ、カーヤオピンとご一緒に

セルクルの中で調理されたなにやら床しいパステルカラーの平目や帆立が絡まっています。それからカラスミ、カーヤオピン…。うーん、どれがこれで、あれか…ちょっとわかりませんでした。その一番上の中央に直火であぶられた車海老。外側はこげるくらいの火をつかっているのですが、火の通っているのはほんの0,5ミリくらい。プリンとした触感が味わえます。

あの塩味はカラスミなんですか?カーヤオピンってなんだろう?今度、調べてみましょうね。

◎前菜:穴ウサギのテリーヌ、ローズマリー風味のジュレと冬のサラダ

うす味のついたウサギの淡いピンクのお肉の合間に緑のピスタチオナッツ。味だけではなく、食感も楽しめます。ジュレにはほんのりとローズマリーが品良く香ります。

 

◎メイン(魚):スッポンとフカヒレのロワイヤルスープ、HONGKONGスタイル

壷料理によく使う白い器。我が家では「ライオンさん」と、呼んでいます。ライオンさんの中には、スッポンのとろけるほど柔らかいちゃわん蒸し風の上にフカヒレ入りのしょうが風味のコンソメスープ。残念なことにフカヒレをもどしきれていなっかたのでは?ちょっと固めで、あのフカヒレ独特のとろみに欠けました。

◎メイン(魚):瀬戸内の新鮮なお魚料理

セロリ・かぶ・にんじんなどの野菜スープの上に、瀬戸内産の平目のポワレとパセリと青菜を乗せて蒸し煮したもの。スープはうす味で淡白な平目に合わせているのだろうけれど、ちょっとインパクトが足りない…。上に乗せた青菜はくせのあるものだけれど、そのくせが生かしきれていないのがなんだか残念でした。

 

◎メイン(肉)フォワグラとキャベツ、トリュフを詰めたうずらの塩生地焼、六甲山スタイル

大きな四角いお盆にうずらを形どった塩生地。周りには小鳥の巣を藤の枯れ枝であしらっています。まるで小鳥が巣の中で暖まって休んでいるかのような風情。ちっちゃく描かれた目がとてもかわいらしい。ギャルソヌが塩生地をとって、厨房へ引き返し、再び料理を持って来てくれた時には、きれいな焼色がついていました。そのパフォーマンスはとっても素敵!

さて、お味のほどはフォワグラの味が圧倒的に優勢。トリュフは丸くかなり厚めのものが入っていたのですけれど、香りが逃げてしまったのでしょうか?あの高い香りがないのです。うずらは脇役にまわっていましたが、それもまた乙なもの。

◎メイン(肉):テールシチュー、家庭的な……

いやあ、名前どおり「家庭的」に徹していました。一日いやそれ以上香草とワインに漬け込んだオックステール。コトコト煮込んで、脂肪分がほとんどスープに溶けて、柔らかい肉の部分がワインを含んでふっくらと仕上がっています。家の暖炉で一日中、コトコト煮込んだお味そのもの。なかなかの出来でした。

◎メイン(肉):牛フィレのステーキ、ロッシーニスタイル

あまり厚くない牛フィレ(値段のことを思うとそう文句は言えません)の上にフォアグラを乗せ、トリュフを散らした甘いソースがかかっていました。フォアグラと甘目のソース、相性ばっちりでした。

 

◎デザート:いちごのミルフイユ

ミルフイユとは千枚の葉の意味。その名前の通り何枚も重なった薄いパイとカスタードクリームがいちごをはさんでいました。サクサクとしたミルフイユの食感がこってりとしたカスタードクリームを軽く仕上げてくれています。でも、食べ終わってしまうとかなりのボリューム。パイのクリームサンドイッチ。

◎デザート:ライチーのブランマンジェとメロンのスープ

ライチーの個性的な香りのするブランマンジェがさっぱり優しいメロンのスープの中に入っています。重い食事の後のさわやかな一品。ほっとしますよ。

◎デザート:温かいショコラのパンペルデュとミントのアイスクリーム

あたたかーいチョコレートクリームにちょっとチョコレートブラウニーに似たチョコクリームを吸ったパンペルデュがお皿に盛って、その上につめたーいさらりとしたミントのアイスクリーム。こってりあったかくてあまったるーいチョコクリームがシャープなまでに匂うミントのアイスクリームで締められていて、ああ、おいしかった。

 


メモ


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