電話:011-640-6955
住所:札幌市中央区宮の森1条14-3-20 定休日は月曜。
ランチ:12:00〜14:30(L.O.13:00)
ディナー:18:00〜22:00(L.O.20:00)
2015年7月
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食べたもの
森◎森の洗礼
卵◎メープルシロップ/シェリーヴィネガー
畑◎バナナピーマン/海老
エッセンス◎トウキビのスープ
ミュゼのサラダ◎様々な野菜、野草、ハーブ、そのコンポジション
海◎豆のジュ/アリコヴェール/マジョラム(ひらめ)
大地◎美水豚/ビーツ/新牛蒡/土
デザート◎エアプリン
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ところが、中にはいると誰もいない。さらに進むとオープンキッチンでシェフと目が合うが闖入者を警戒する目つき。テーブルには誰もおらず、よく見ると団体さん用にセッティングされている。個人客の入り口はやはり二階だったのかと戻りかけるとようやくスタッフに出会う。が、やはり訝しげな目つき。ということで、このレストランとは不幸な出会いではじまり、結局その思いを引きずりながら店を後にすることになる。
全身汗びっしょりで、冷たい水を一杯飲みたいと思って席につくが、こちらの思いは全く伝わらず、少し待って渡されたのは熱いお手拭き。そして、通常通り食前酒を尋ねられる。「水をまず一杯下さい。」その後せっかくだからとグラスの白をいただく。結構おいしい。
メニュの言葉はどれも思わせぶり。アミューズは「森の洗礼」という名で2品。1品目は普通のキノコのサブレ。その後にサイフォンで煮だしたブイヨンとハーブのスープ。後者はうまい組合わせ。本日の一番。
その後に出されたものは確かに21世紀のフランス料理だが、どれも既視感があり、残念ながら手垢がついている。洗練されていないし、かといって土臭さも感じられない。
サラダなどきれいに飾られており視角的には楽しめるし、初めて食べれば嬉しいかもしれないけれど・・・。ミシェル・ブラスに触発されてさらにオリジナリティを加えて質的に高め、洗練された別の料理に仕立てあげたHajimeや、修行先で学んだものを換骨奪胎したCa Sentoのレヴェルを求めるわけじゃないが、せめて北海道らしさを感じさせて欲しかった。
メインの豚料理は悪くはないけれど、トリュフは香りを生かしてこそなのに、単なる飾り。このような形で使うのはもったいない。
シェフは良くも悪くもナルシスト。建物は美術館風で、室内は絵がかけられたり画集が飾られたりして料理以外の点にも力を入れていることはわかる。でもなんで壁があんなに汚れているのか?メニュの言葉も時間をかけ考えていることもよくわかる。でもその時間を、料理の独創性発揮のためにまわしてもらいたい。
以上、招かれざる客による戯言でした。