昨日、真紀子の妹が顔を紅潮させて帰宅したの。

「かねてから交際をしていた○○氏にプロポーズされた」とのこと。 

「めでたし、めでたし」よ。

実はこの話、ここに至るまでにちょっとした経緯があったの。

それは、交際期間が長かったこともあってか妹は「いつプロポーズされるか」疑心暗鬼、悩みに悩んでいたのよ。

で、彼に対して姉の方から「いつ結婚してくれるのか、結婚してほしい」と言おうかな・・・・と密かに母親に相談したんだけど、

真紀子の母親は、古い考え方の持ち主で「そんな、はしたないことを・・・・」とアドバイスしていたのね。

そうこうしているうちに、ズルズルと時間だけが経過していき、妹のイライラが頂点に達しようとした矢先、先述の話となったのよ。

妹が顔を紅潮させて・・・・というのもよく分かるでしょう。

こんな話は、世間によくある話であり面白くもおかしくもないかもしれないけど、真紀子にとってはエラく納得した出来事だったのよ。

真紀子は、思想的にもの凄く古い一面を持っているから。

「プロポーズは、男から女に向かってするもの」と考えているのもそのひとつね。

例外は、年に一回、バレンタインデーに女性から男性へ・・・・許されるのはこれだけね。

女性の方から結婚を迫られて、やむにやまれずゴールインというのは、男として情けないし許せねぇーのだ。

生物は、雄がいろいろとユニークな自己主張をして雌の気を引き、

めでたく雌に気に入られたら後尾をする幸運を手にすることが出来るというのが一般的。

孔雀に代表される鳥も鬣の美しいライオンも魚も爬虫類も植物さえだいたい同じパターン。

しかし、それは、あくまで野生動植物の話ね。

人間は、高等動物だから、これらの野生動植物と一緒にされたのではたまったものではないわよね。

美しく着飾り、あるいはほどよく化粧をし、時には色っぽく悩ましく腰を振り、

はたまた(自信のある場合に限るが)豊かな胸や美しい足を男性の目に晒す。

そして、選ぶのはあくまで男、決定権は男性側にあるというのが人間社会のあるべき姿よ。

動物、例えば孔雀の場合、雌は、雄が広げたあの美しい羽根の左右対称具合を見て遺伝子の良否を判断するのよ。

きっちり左右対称になっていればいるほど、その雄は良い遺伝子を持っていると判断されるの。

これが、結果的に当を得ている判断材料なのだそうよ。

人間は、見た目だけでなく性格とか人間性とかいろいろなファクターを観察の対象とするところが賢いところ。

真紀子は、しっかり目だけを見ればその人がどういう性格の人なのか大体判断できるわ。

ともあれ、後生に自分の子孫を残すため「望ましい伴侶」を選択・決定するのは、男の特権であり貴重な義務よ。

そうでなければならないのよね。

女ごときに判断されては、男の存在意義の否定につながると思うでしょう?

真紀子の妹は、きっと幸せになれるわ。

幸せにしてくれるしっかりした男に選ばれた・・・・と・・・・バンザイ。

 

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