日本の軍隊が復興支援という名の下にイラクに侵攻し、

占領・駐留の拠点としているサマーワは、

もともと平和でとても静かな町なんですってよ。

真紀子、自分の目で直接見たわけでないから正確なことは分からないけど、

サマーワで2年間暮らしたことがあるというオジサンの話だと、

住民の性格はとても温厚で協調性に富み、

外部の人(外国人)に優しくしてくれる心暖かい人達ばかりだったというわ。

だから部族間の対立も他の地域に比べれば格段に少ないし、

傷害や殺人という凶悪事件の発生率も

イラク国内では断然低い地域なんだってさ。

東南アジアの場合、例えば中国人の中には、

昔、日本人に酷い目にあったというお年寄りがたくさん居るから、

日本人だというだけで敵愾心をむき出しにする人が未だにいっぱいいるけど、

イラクに関して言えば

元来の温厚な性格と過去に日本と敵対したことがないこともあって、

かなり友好的だったそうよ。

そのサマーワに、ある日突然完全武装した日本軍がドッと押し寄せ、

アッという間に巨大なキャンプを設営し、

営々と「復興支援活動」とやらをオッ始めた。

まぁ、道路などのインフラ整備をしたり水の浄化作業をしているぶんには

「どうしてもやりたいというのなら、好きにしたら!」

という姿勢で接していたサマーワの人達も、

武装勢力が「米英に荷担するヤツは、

例えそれがどこの誰であろうと絶対に許さないッ」として、

この日本軍を攻撃対象に加えたことによって情勢は一変。

つい先日まで平和で美しかった「おらが街」が一夜にして戦場と化したのよ。

この野郎ッ、この責任は、誰がどうとってくれるのよ?

先ほど「完全武装した日本軍」と書いたけど、

実は、どっこいそれほど頼れる軍隊ではない。

なんてったって、「原則として銃の引き金を引くことはダメ」

と言われているんだから、陳腐以外の何モノでもない。

要するに、やることなすことことごとく中途半端(ファジー)なのよね。

日本人は、この中途半端な態度を美徳と心得ているために、

あらゆるシュチエーションでこの姿勢を貫き通すという

器用でへんてこりんな民族。

この化け物みたいな「復興支援隊」の出現によって

混乱の極致にあるのが今のサマーワの住民・・・というわけよ。

米軍が近代兵器とやらを使ってボコボコに破壊しつくしたイラクの地を、

そのアメリカに原子爆弾を2発も投下された日本国が、

ニコニコ笑いながら「復興支援活動」と銘打って、

ひたすらヤンキーのケツ拭いをしているってんだから、

これはもうお笑いなんてもんじゃぁなく、奇怪そのものよ!

このまま放っておいたら日本という国は、

この先何をやり出すか分かったものじゃぁ無い・・・とにかく分かり難い。

先ほどのオジサンが言っていたわよ。

「昔の日本は良かったなぁ、政府のやることは、

良くも悪くも分かり易かった」って・・・。

この際、武装勢力によって

日本の自衛隊員が50人くらいブッ殺されてみたらどうかしら?

日本政府サンよ、どう出る?

 

  いかがでしたか? 貴方のご意見・ご感想をお寄せ下さい。