初めての一人旅

(* これは(社)長寿社会文化協会 1997年11月1日発行の〔ふれあいねっと〕に、
『ペイントでバーチャル旅行をしたカタツムリ君のお話』として掲載されたものである。

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 待ちに待った夏休み、ボクは雲のじゅうたんに乗って初めての一人旅、大冒険をやった。
 初めて海を見たけど、大きくてびっくり。でも海にはボクの降りるところがない・・・・・
そのうち、入道雲に入っちゃって・・・・・「あぁどうしよう」怖かったぁ〜。

赤いリボンのついた麦わら帽子の子。「そうだ!あの子の帽子に降りようかなぁ」と
思ったら、その子帽子を岩に置いてぽちゃぽちゃと水に入っちゃった・・・・・


 甲府のおじいちゃんの家へも行ったんだ。おじいちゃんが作ったとうもろこし、
すごく美味しかった。ボクたくさん食べちゃったぁ。
「お腹こわすなよ」おじいちゃんは心配してたけど・・・・・


途中、お母さんがお父さんと一緒に登ったと言っていた扇山、
頂上を通った時、「あっ!お兄ちゃんだ!」お散歩で見かけた大学生のお兄ちゃん。
「ヤッホー!」大声で叫んだら「ヤッホー!気をつけて!」と手を振ってくれた。
ボクの方が高いところで気持ちよかった。嬉しかったなぁ〜。

 

初めての一人旅、すごくたのしかった。また、来年も行きたいなぁ。
 そして夏休みも終わる最後の日曜日、皆で那須山へ登ったんだ。
今度は自分の足で一歩一歩、つらかったなぁ。峰の茶屋で一休み。
素晴らしい雲海に、お父さん、お母さんはすごく感激していたっけ・・・・・
ボクはまた、「入道雲に入っちゃうのかなぁ」とドキッとした。

 

お父さんお母さんは山が大好き。ボクも好きになりそうなそんな気がしました。
雲のじゅうたんに乗っての一人旅も良かったけど、皆と一緒の、
家族ってやっぱりいいなぁ〜。(1997年9月)