クラス会の帰りに

クラス会の帰りのこと
 JRの駅まで来たとき、小学校も一緒の友達と二人になっていた。
「ね〜、今から行ってみない?」「このバスでいいんですもの・・・」
「OK!!」・・・・・バスを降りてから一寸ぶらつく。「この辺に○○さんの
家があって、この突き当りが確か○○さんの家」「あそこ、会津八一が住ん
でいたんだってよ」そして小学校へ。
 校長先生に案内されて入った、創立100周年を記念して設けられた
【ふるさと室】入ったとたん「わー懐かしい!この校舎!」
「そう、こうだったわよね〜」
「あっ、○○先生、これは○○先生」展示写真のひとつひとつに喜びの声を
あげてきゃっきゃっとはしゃいでしまった。集団疎開の写真の前では
「私、写ってる!」と学芸会の写真でも「ここにも・・・ほら・・・懐かしい」
と友人。「あっ、ほんと」だ!
写真の次は文集だ。私はひょっとしたらと、私の作文が載ってる児童文集が
あるかも・・・・・と、あったのです。 
第15号に【ハナデンシャ】と言う題で
   ガッカウカラカヘッテ、オサライヲシテイルト、オカアサマガ
  「ハナデンシャヲ ミニツレテイッテアゲルカラ、シタクヲシナサイ」ト
  オッシャイマシタ。以下略
あの頃は絵でも作文でも選ばれた作品が児童文集に載ったのです。
「二人とも、良い子だったのよね〜」「そう、お互いに」でも、彼女はその後も
優秀なり。私は普通の人となりにけり。
 校長先生も突然の珍客に戸惑われたことだろう。半面嬉しかったかも・・・
良い学校だった。言うなら私は越境入学で、1年生から電車通学、当時は1両が
普通、2両連結の電車に乗るのに、何台も待って乗ったりしたものだ。それが
今では8両から10両、そして開かずの踏み切りになってしまっている。
まさに「昭和は遠くなりにけり」
 今年のクラス会もそろそろだ。ふと思い出す、あのときのことが懐かしい。
                           2004年3月