とうとう、ブルートレイン【富士】も姿を消してしまった。 お世話になった【富士】懐かしい。真夜中そーっとカーテン越しに覗いた人気のない 静まり返ったどこかのホーム、がッタンというあの独特の揺れと言うか響きが、 とてつもなく好きだった。時間はかかるし、よく眠られず、身体も疲れたけど、九州へは 飛行機よりもブルートレインだった。 【富士】で帰京する母を東京駅に迎えに行ったときのことも懐かしい。 わざわざ、到着ホームの先端(品川寄り)まで行って待ったものだ。じーっと待つ。 あと何分・・・・・ 来た来た来た!・・・・・遠くからうっすらと姿を見せる、あの瞬間! 緊張してしまう。ゆっくりとホームに入ってくる車体、その中に母の姿を見た時のあの感動。 一晩中、ひたすら走って走って、今!ガッタンと停まる。 思わず「ご苦労様!お疲れ様!」 でも今は・・・・・「さようなら富士!ありがとう」 2009年3月 |