「もっと必要なものあるでしょうに・・・・・」あの時の母はプンプンしてたっけ・・・ 長野の疎開先に、父が小学生全集を担いできてくれた時のこと。私の大好きだった 小学生全集。私は嬉しかったが・・・母は大いに不満顔。汗びっしょりの父は、母の言葉 に何も言わなかったと記憶している。(多分母のほうが強かったのかも) 小学生全集は私の愛読書だった。この本によって、浅いけど多くのことを知り、所謂 物知り少女だった私。残念なことに今手元にあるのが、第74巻「面白文庫」一冊のみだ。 「クオレ」「家なき子」「ギリシャ神話」「日本偉人伝」などなど・・・・懐かしい。 挿絵まで覚えてるのもある。 母の小言を背に、あの汗びっしょりの父の姿を思い出し、「お父さん!」と、今は 感謝の気持ちでいっぱいだ。あぁ、涙が出てきちゃう。明日は「父の日」。 1997・6・14 |