#2 Kizawa 'sexy' Masanori
Date : 2000.12.18 00:13:46
「右サイドってどうするんだろう?」
今月に入って何回、この言葉をつぶやいただろう。時間が経てばたつほど
木沢の穴は埋められないような気がしてくる。
来年、右サイドバックに入るであろう選手、それは公平かもしれないし、
移籍してきた選手かもしれない。その選手は可哀相だ。ほぼ間違いなく
野次や罵声を浴びせられるだろう。「木沢だったら・・」と。
2年間木沢を見てきてたくさんの忘れられないプレーがある。思いつくまま
列挙してみると、まずは去年の西が丘での東京戦でのPK、完璧なコースに
蹴り込んで新潟が2部とはいえ全国リーグで初めて首位に立った。
H大宮戦ではヨルンを股抜きでかわし、仙台戦では2分間で警告2枚という
早技で新潟の退場第1号になった。甲府戦での引き分けに怒ってボトルを
蹴り上げ、仙台スタジアムでの挑発行為はもはや伝説の域に達している。
天皇杯1回戦では試合中に副審と肩を組んで一方的に談笑、キレまくった
昨年とはうってかわった今年は鳥栖スタで主審に抗議する鳴尾を制して
なだめるというまさに信じられない行動にでた。警告をもらわないキレない
木沢はある意味物足りなさを感じさせながらも中盤以降は素晴らしいプレーを
連発、H湘南戦でのナシメントへのセンタリングや浦和戦の鳴尾への
ロングパスなど正確なキック、そして1、2人なら簡単にドリブルで
抜きさってしまうスピードを活かした突破力。やんちゃぶりばかりが
目立っていたが、自ら年間シートを購入して観客を招待し、試合後には
必ずメイン下の車椅子で観戦に来ていたお客さんと握手するなど隠れた
ファインプレーも少なくない。
かといって木沢に悪いところがなかったかというとそういうわけではない。
今年の序盤苦戦したのは選手間の連携がなかなか上達しなかったことが
主な原因だったが、そこで木沢が主将としてもう少し試合中に味方に
声をかけて、コミュニケーションを取って欲しかった。監督同様放任主義で
終わってしまった感がある。
しかし来年になれば木沢のスパイクの靴ヒモが他の選手よりもほどけやすかった
ことも、DFとは思えないくらい戻りが遅かったことも、ふてくされてしまって
プレーに参加しなくなったこともみんな忘れてしまうだろう。
「客の呼べるプレー」のできる選手だった。でももう見ることはできない。
少なくとも新潟の選手としては。頭では分かっていても心が納得しないと
いうか、日に日に寂しさだけが募る。