ラグビーのルール
ラグビーのルール
ラグビーのルールは本当に難しいのですが、基本さえ理解しておけば、先ず観戦は楽しめます。
先ず、ラグビーの基本概念。“ラグビーは陣取りゲーム”だということです。
1つのボールを2チームの選手が奪い合い、ボールを持って敵地に攻め入るのです。こうして攻め入り、目指す先は敵地のインゴールと呼ばれるスペース。このスペースにボールをタッチさせることにより得点が認められます。この得点をトライと言います。両チームの選手達は、このトライを得るために、お互い体をぶつけ合い、ボールを奪い合って攻防を繰り返すのです。
それでは次にボールの扱い方です。ボールは、持って走ること、手で放る(パス)こと、足で蹴る(キック)ことが認められています。また、全身のどこにボールが触れても問題はありません。
ただ、このボールの放り方に大きな特徴があります。それは、ボールを前に放ってはいけない、ということです。ボールを放る場合は、自分より後ろにいるプレーヤーにしか放れないのです。
また、得点には、トライ以外にもキックで得られるものがあります。これは、ゴールポストの間のクロスバーより上の空間にボールを蹴り通すことにより認められます。このキックを「ゴールキック」と言います。
得点の種類
上述しました通り、ラグビーの得点には大きく分けて「トライ」と「ゴールキック」の2種類があります。
トライは2種類、ゴールキックには3種類あり、それぞれ得られる得点も違います。以下にその得点の種類をまとめました。
得点の種類 方 法 得点
トライ 敵地のインゴールと呼ばれるスペースにボールを着地させることにより認められます。このボールの着地は、ボールを持ち込んだプレーヤーがボールに触れた状態でないと認められません。例えば、ボールが転がっていってインゴール内に入ってもトライになりません。このボールをとらえ、地面に触れさせた時点でトライと認められます。 5点
ペナルティトライ 相手チームの反則がなければ、ほぼ間違いなくトライが得られていた、と認められた時に与えられるトライです。 5点
コンバージョンゴール トライを決めた後、トライした側のチームがゴールキックを成功させた場合に認められます。 2点
ペナルティゴール 相手チームの反則に対して得られるキックで、そのキックでゴールキックを成功させた場合に認められます。 3点
ドロップゴール 通常のプレー中に、ドロップキック(ボールを地面に落とし、跳ね返ったボールを蹴ること)でゴールキックを成功させた場合に認められます。 3点
競技時間
ラグビーは前後半のハーフ制で行われます。前後半はそれぞれ40分で、その間に10分以内のハーフタイムが設けられています。(高校生では30分ハーフ/ハーフタイム5分以内)
それぞれのハーフには、選手の怪我や故障などでプレーが止まっていた時間をロスタイムとして加算します。普通は1〜3分程度のロスタイムが加算されます。
また、ラグビーには基本的には延長戦はなく、同一得点の場合は引き分けとなりますが、抽選、トライ数などで勝敗を決める場合もあります。
競技人数
1チーム15人、両チーム合わせて30人でラグビーは行われます。(7人で行うラグビーもあります)
ゲームに同時に出られるのは1チーム15人ですが、プレーヤーが怪我や故障をした場合や、戦術的な理由によりプレーヤーを入れ替えることができます。この交代要員としては7名がそれぞれ認められています。つまり、15人+7人、合計22人まで最大でメンバーを揃えることが出来ます。なお、一旦試合から出たプレーヤーは、基本的にはゲームに再出場することは出来ません。
プレーヤーのポジション
ラグビーは15人それぞれにポジションが決まっています。この15人のポジションは、フォワード(FW)と呼ばれる8人と、バックス(BK)と呼ばれる7人に大きく分けられます。
フォワードは主に攻撃を担う選手達です。スクラムを組んだりするのはこの選手達で、相手チームとの激しい肉体のぶつかり合いに負けない、屈強な肉体が求められます。この8人には「体が大きい」「体重が重い」「力が強い」といった能力が求められます。
バックスはフォワードから出されたボールを実際の得点に結びつけるポジションです。また、相手チームの攻撃を最終的に防ぐ「最後の砦」にもなります。この7人には「足が速い」「キック力がある(正確にボールを蹴れる)」「パス廻しが上手い」といった能力が求められます。
フォワード、バックス、これらの中でもさらにポジションによって担う役割が異なります。15の全ポジションについては、「ポジションと役割」のページで詳しく説明していますので、そちらをご覧下さい。
基本のプレー
ラグビーは基本的に「走る」「投げる」「蹴る」といった動きで個人はボールをコントロールしますが、チームとして、数名で力を合わせてボールをコントロールする場合もあります。そういったチームとして力を合わせて行うプレーや、防御に関する主なプレーについて以下に説明します。
タックル
ボールを持っている相手プレーヤーに飛びかかり、そのプレーヤーを倒す、もしくはボールを地面に着けさせることを言います。
相手プレーヤーを捕らえ、倒すという行為がタックルになりますので、このプレーには常に危険がつきまといます。そこで、タックルには禁止事項も多く定められています。
【禁止されているタックル】
・肩より上へのタックル(ハイタックル)
・相手プレーヤーがボールを持つ前のタックル(アーリータックル)
・相手プレーヤーがボールを手放した後のタックル(レイトタックル)
・プロレスのラリアットのように相手の首に腕をひっかけて倒そうとするタックル(スティファームタックル)
スクラム
ボールを所持していたプレーヤーがボールを前に落としてしまったり(ノックオン)、ボールを前に投げてしまったり(スローフォワード)、軽い反則があった後に行われるプレーのリスタート方法です。
両チームのフォワード(FW)8人同士が組み合い、両チームが組み合った中間に、一方のチームのプレーヤー(スクラムハーフ)がボールを投げ入れます。投げ入れられたボールを、投げ入れたプレーヤーのいるチームが足で後ろにかきだし、スクラムを組んだ最後方のプレーヤー(ナンバーエイトやスクラムハーフ)がボールを取り出すことによってプレーが再開されます。
多くの場合は投げ入れたプレーヤーのいるチームのボールとなって再開されますが、相手チームの圧力が強かったりした場合は、ボールを奪われてしまうこともあります。
なお、スクラムでは、組んだ状態のまま回転してはいけません。
モール
ボールを持ったプレーヤーを中心に、両チーム合わせて3人以上が立った状態で組み合った状態をモールと言い、ボールを持ったプレーヤーを中心に、攻めているチームのプレーヤーが力を合わせて押し込み、相手のディフェンスラインを崩すことをドライビングモールと言います。
モールへは、腰をかがめすぎない状態(頭と肩は腰より上の位置)で、他のプレーヤーをしっかり支える形で参加しないといけません。また、いったん組まれたモールを崩したり、モールの上に飛びかかるようなかたちで参加してはいけません。
ラック
地面に転がっているボールを、両チーム合わせて3人以上が立った状態で組み合って奪い合う状態をラックと言います。ラックもモールと同様に、いったん組まれたラックを崩したり、ラックの上に飛びかかるようなかたちで参加してはいけません。
ラインアウト
タッチラインの外にボールが出た時に、タッチラインに対して垂直に並んだ両チームのプレーヤーの間にボールを投げ入れ、ボールを奪い合うリスタートの方法です。ボールを投げ入れるのは、ボールを蹴りだしたチームと逆のチームが行います。(ペナルティキックで蹴り出された場合は、蹴り出した方のチームが投げ入れます)
ボールは両チームの中間地点に投げ入れなければならず、どちらかのチームに有利になるように投げ入れてはいけません。また、投げ入れるプレーヤーは、ラインアウトが形成される(両チームの選手が並ぶ)のを待たずに、すぐ投げ入れることも可能です。このプレーをクイックスローインと言います。
してはいけないプレー【その1:ミスに関する反則】
ラグビーはプレーヤー同士の激しい体のぶつかり合いがプレーの醍醐味でもあります。しかし、同時にこの激しいプレーは、常に怪我をする危険と隣り合わせです。そのため、ラグビーでは細かく反則行為が定められています。まずここでは、プレーをしている際に起きるミスなどに関する反則を説明します。
ノックオン
ボールを所持していたプレーヤーがボールを前に落としてしまったり、パスを受けようとしたプレーヤーが受け損なって前にボールを落としてしまうことを言います。相手ボールでのスクラムで再開します。
スローフォワード
ボールを前に投げてしまった場合の反則です。相手ボールでのスクラムで再開します。
ノットリリースザボール
タックルを受けて倒されたプレーヤーが、ボールを手放さなかった場合の反則です。タックルを受けたプレーヤーはプレーの続行が禁止されているので、ボールは速やかに手放さなければなりません。この反則を犯せば相手チームにペナルティキックが与えられます。
オフサイド
ボールを持っているプレーヤーより前にいるプレーヤーは、プレーに参加することが禁じられています。ボールに触れることはもちろん、ボールより前で相手チームの妨害をしたりすることも禁止されています。このように、ボールのある位置より前からプレーに参加した場合の反則を言い、相手チームにペナルティキックが与えられます。
オーバーザトップ
モールやラックになった状態で、相手側に倒れこんでボールが出るのを妨げる反則を言い、相手チームにペナルティキックが与えられます。
ピックアップ
スクラムやラックになった状態で、ボールを拾い上げてしまうことを言い、相手チームにペナルティキックが与えられます。
ノットストレート
スクラムやラインアウトの時に、ボールを投げ入れるプレーヤーが両チームの間にまっすぐ投げ入れなかった場合を言います。相手ボールでのスクラムで再開します。
してはいけないプレー【その2:不正な行為】
ミスに関する反則はプレーをしている上で仕方のないものですが、ラグビーでは故意に相手を傷つけたり、スポーツマンシップに背くような行為も残念ながら行われてしまうことがあります。これらの反則を総称し、不正な行為と言います。不正な行為は大きく4種類に分けられ、基本的にはペナルティキック、ペナルティトライなどの重い罰が課せられます。その中でもあまりにも悪質な反則行為に対しては、イエローカード(10分間の一時的退場:シンビン)、レッドカード(退場)が出される場合もあります。これら不正な行為について、4つに分けて説明します。
妨害プレー
ボールを持っていないプレーヤーの前を、壁のように立ちふさがって進路を妨害したり、体やジャージなどをつかんで動きを妨げる行為などを言います。また、ボールを持っている味方プレーヤーの前を走ることも妨害プレーになります。
不当なプレー
わざと反則をしたり、ボールをフィールド・オブ・プレーの外に放り出すこと、時間稼ぎをすることなどを言います。
反則の繰り返し
同じチーム、同じプレーヤーが同じ反則を繰り返した場合を言います。わざとじゃなくても同じ反則であれば適用されます。2回目の場合は相手チームにペナルティキックが与えられるだけで済む場合もありますが、悪質だと判断された場合はイエローカードやレッドカードが出される場合があります。3回目にはイエローカードかレッドカードが出されます。
危険なプレー
タックルに関する禁止項目や、殴る、蹴る、踏みつける、投げ(突き)飛ばすなど、相手プレーヤーに対しての暴力的な行為を言います。また、反則を受けた後の報復行為や、スポーツマンシップに反する行為も含まれます。