【教室等の空気】



検査項目
教室等の空気環境

検査回数
検査は、毎学年2回定期に行う。

検査事項
検査は、次の事項について行う。
(1) 温熱及び空気清浄度
検査は、自然環境では次のア〜ウの事項について行い、特に必要と認める場合はエ〜クの事項に
ついても行う。
 人工環境では、ア〜クの事項について行う。
温度
相対湿度
二酸化炭素
気流
一酸化炭素
浮遊粉塵
落下細菌
熱輻射
(2) 換気
換気回数

検査方法
検査は、次の方法によって行う。
(1) 温熱及び空気清浄度
検査は、各階1以上の教室を選び、特別の場合のほかは授業中の教室において、適当な場所1ヶ
所以上の机上の高さで、次の方法によって行う。
温度
アスマン通風乾湿計を用いて測定する。
相対湿度
アスマン通風乾湿計を用いて測定する。
二酸化炭素
検知管法によって行う。
気流
カタ温度計又は微量風速計を用いて測定する。
一酸化炭素
検知管法によって行う。
浮遊粉塵
相対沈降径10ミクロン以下の浮遊粉塵をろ紙に捕集し、その重量による方法(Low-Volume
Air Sampler法)によって行うか、又はデジタル粉じん計を用いて測定する。
落下細菌
1教室3点以上において標準寒天培地を用い、5分間露出し、37℃で48±3時間培養し、コ
ロニー数を測定する。
熱輻射
黒球温度計を用いて測定する。

(2) 換気回数
検査は、間接測定法又は直接測定法によって行う。
間接測定法
(ア)
 
呼気の蓄積による方法で、授業の1単位時間内に約15分間隔で二酸化炭素の蓄積
を測定する。
(イ)
 
蓄積呼気の衰退による方法で、授業が終了後在室者がすべて退室した後、45分間
に15分間隔で二酸化炭素の減衰を測定する。
直接測定法
微量風速計を用いて教室の吹き出し口からの風速を測定する。

判定基準
(1) 温熱及び空気清浄度
温度
冬期では10℃以上、夏期では30℃以下であることが望ましい。また、最も望ましい温度は
、冬期では18〜20℃、夏期では25〜28℃である。
相対湿度
相対湿度は、30〜80%であることが望ましい。
二酸化炭素
換気の基準として、室内は1500ppm(0.15%)以下であることが望ましい。
気流
人工換気の場合は、0.5m/秒以下であることが望ましい。
一酸化炭素
10ppm(0.001%)以下であることが望ましい。
浮遊粉塵
0.10mg/立方メートル以下であることが望ましい。
落下細菌
1教室平均10コロニー以下であることが望ましい。
熱輻射
黒球温度と乾球温度の差は5℃未満であることが望ましい。
(2) 換気
換気回数は、40人在室、容積180立方メートルの教室の場合、幼稚園・小学校においては、2.2回/時
以上、中学校においては、3.2回/時以上、高等学校においては、4.4回/時以上を基準とす
る。

事後措置
(1) 温度は、10℃以下が継続する場合には採暖できるようにする。
(2) 相対湿度は、30%未満の場合には適当な調節を行うようにする。
(3) 二酸化炭素が1500ppm(0.15%)を越えた場合は、換気の強化を行うようにする。
(4)
 
一酸化炭素が10ppm(0.001%)を越えた場合は、その発生の原因を究明し、適切な措置を
講じるようにする。
(5) 浮遊粉塵が0.1mg/立方メートルを越えた場合は,その原因を究明し適切な措置を講じるようにする。
(6) 落下細菌が10コロニーを越えた場合は、その原因を究明し適切な措置を講じるようにする。
(7) 熱輻射が、5℃以上の場合は、適当な熱遮断を行うようにする。
(8)
 
規定の換気回数に満たない場合は、窓の開放、欄間換気や全熱交換器付き換気扇等を考慮す
る。