第49回 全国学校薬剤師大会 
生涯を通じて、心豊かにたくましく生きる力を育む健康教育の推進
─21世紀を担う子供のこころとからだの健康のために─

日 時 平成11年11月19日(金) PM3:30より
場 所 岐阜グランドホテル


 本大会は、11月18日・19日の2日間にわたって開催された第49回全国学校保健研究大会の閉会後、会場を岐阜グランドホテルに移して催されることになりました。
 ”学校を取り巻く環境は、少子・高齢化や経済・社会の変化と連動しながら、近年著しい変化を見せており、加えてこれらに伴って学校薬剤師への社会的要求も大きく変わってきている。従来、学校薬剤師は環境衛生と薬事衛生の推進をもって学校保健の向上に努めてきたが、薬物乱用防止教育や薬の正しい知識の普及等、今までの指導助言から一歩踏み込んでの活動を必要とする事態となった。 そしてさらに、医薬分業の進展で薬剤師の社会的ニーズも高まり、そのためにも活動の効率化を図るとともに、さらなる自己研鑽が求められている。
 この時代背景と社会の要請を踏まえ、本大会は、シンポジウムの場を設け、21世紀に向けて学校薬剤師活動の今日的課題及び将来的方向について話し合い、その職務内容の充実を図るとともに学校保健の向上に寄与する。”
との趣旨のもと、「21世紀に向けて学校薬剤師活動の課題と取り組み」をテーマにコーディネーターに神戸大学発達科学部教授 石川哲也先生を招き
  1. 地域保健の重要な担い手であるとの誇りを持つ
  2. 高い識見とコンサルタントとしての資質を持つ
  3. 学校の教育活動に積極的に協力する
  4. 学校薬剤師は、母校を母港とする
という4つの課題を議論するとともに、3名のシンポジストから提起された課題について考えることとなりました。
このなかで、少し残念に思われたのは「21世紀に向けて・・・」がテーマであったにもかかわらず、問題提起が現状の問題点に偏ってしまったと感じられたことです。インターネット等で誰でも専門的情報を簡単に手に入れ利用することが出来る高度情報化社会の到来が現実化しつつある現在において、学校薬剤師にとっても環境問題、薬物問題、学校保健関係の情報ネットワーク化など少し議論すべき時代になったのではと感ぜられました。

 なお、今回小牧市学校薬剤師会より2名が参加しました。

表彰式


日本学校薬剤師会表彰表彰者 愛知県学校薬剤師会理事の樋口光司先生以下10名の方々が受賞されました。
おめでとうございます。
日本学校薬剤師会感謝状贈呈者 愛知県からは渋澤なとり(成章小)、大日川和子(美川中)、岡田百合子(岡崎高)、日比和美(星陵中)の4名の先生方に、全体では10名1支部に贈呈されました。
文部大臣表彰被表彰者
       記念品贈呈
文部大臣表彰を受賞された16名の先生方に記念品が贈られました。
愛知県では、小川尚彦先生が受賞されています。



シンポジウム

テーマ  21世紀に向けて学校薬剤師活動の課題と取り組み
趣 旨
 環境問題、薬物乱用問題等種々の社会問題を踏まえ、21世紀まであとわずかなこの時期、学校薬剤師として今、なにをすべきか、また来世紀への取り組みの方向は何かを探る。


課 題 ・ 論 点          
コーディネーター 神戸大学発達科学部教授
   石川 哲也
  1. 地域保健の重要な担い手としての誇りを持つ
  2. 高い識見とコンサルタントとしての資質を持つ
  3. 学校の教育活動に積極的に協力
  4. 学校薬剤師は、母校を母港とする
シンポジスト 文部省体育局学校健康教育課
 教科調査官
   鬼頭 英明
  1. 特別非常勤講師制度等の活用で学習指導等への協力、教職員の研修に積極的に取り組む
  2. 薬物乱用防止等の課題に専門的かつ積極的な協力
  3. 児童生徒のそれぞれの成長段階の持つ特質を理解した上で、担当教諭とのティームティーチング等、専門性を生かした教科指導
岐阜薬科大学衛生学教室教授
   永瀬 久光
  1. 化学物質管理者としての学校薬剤師
  2. 化学物質の適正な使用方法の子供たちへの教育
  3. 化学物質と学校環境との関わり
茨城県学校薬剤師会副会長
   斉藤 謙一
  1. 学校薬剤師活動基盤の確立
  2. 学校薬剤師活動理念の徹底
  3. 社会の変化とそれに伴うニーズへの学校薬剤師の対応



 次期開催県代表で福岡県学校薬剤師会会長の末宗 成二先生よりご挨拶がありました。