亜硝酸メチル

別名:
CHONO
劇物:(亜硝酸メチル及びこれを含有する製剤。)
(性状) リンゴ臭のある気体。沸点:−12℃。蒸気密度2.1(空気=1)。水に難溶。蒸気は空気より重く、引火しやすい。

措  置
漏 え い 時
風下の人を退避させる。漏えいした場所の周辺にはロープを張るなどして人の立入りを禁止する。
付近の着火源となるものを速やかに取り除く。漏えいしたボンベ等を多量の水酸化ナトリウム水溶液中に容器ごと投入してガスを吸収させ処理する。作業の際には必ず空気呼吸器その他の保護具を着用し、風下で作業をしない。
出 火 時
(周辺火災の場合)
速やかに容器を安全な場所に移す。移動不可能な場合には、しゃへい物の活用等容器の破損に対する防護措置を講じ、容器及び周辺に散水して冷却する。容器が火炎に包まれた場合には爆発・破裂の危険性があるので近寄らない。
(着火した場合)
多量の霧状の水を用いて消火する。作業の場合は、空気呼吸器及び保護具を着用し、風下で作業をしない。
(消火剤)
暴 露・接 触 時
急性中毒と刺激性
(吸入した場合)
鼻、のど、気管支等の粘膜を刺激し、炎症を起こす。頭痛、めまい、嘔気、チアノーゼを起こすことがある。はなはだしい場合には肺水腫を起こし、呼吸困難を起こすことがある。
(皮膚に触れた場合)
直接液に触れると、凍傷を起こす。皮膚を刺激し、炎症を起こすことがある。
(眼に入った場合)
直接眼に入ると、失明することがある。異物感を与え、粘膜を刺激することがある。
医師の処置を受けるまでの救急方法
(吸入した場合)
直ちに患者を毛布等にくるんで安静にさせ、新鮮な空気の場所に移し、酸素吸入を行う。呼吸が困難な場合又は呼吸が停止している場合には直ちに人工呼吸を行い、心臓が停止している場合には直ちに心臓マッサージを行う。
(皮膚に触れた場合)
直ちに汚染された衣服やくつ等を脱がせ、付着部又は接触部を多量の水を用いて洗い流す。
(眼に入った場合)
直ちに多量の水で15分間以上洗い流す。

注 意 事 項
1.可燃性の気体であるので注意する。
2. 加熱・衝撃等により爆発することがある。
3. 亜硝酸メチルは少量の吸入であっても危険なので注意する。
4. 可燃物と混合すると加熱、衝撃等で発火することがある。
5. 火災等で加熱されると分解して、窒素酸化物のガスを発生する。ガスは有害なので注意する。

保 護 具
保護眼鏡、保護手袋、保護長ぐつ、保護衣、有毒ガス用防毒マスク
(火災時:空気呼吸器)