アニリン

別名:
NH
劇物:(アニリン)
(性状) 無色又は褐色の油状の液体で特異臭がある。蒸気は空気より重い。アニリンガスの比重3.2(空気を1とする)。引火点70℃、爆発範囲1.3〜11%、沸点184.6℃、比重1.022。エーテルに任意の割合で混和する。
水にやや溶けやすい(25℃で水100gに3.5g溶ける)。

措  置
漏 え い 時
風下の人を退避させる。漏えいした場所の周辺にはロープを張るなどして人の立入りを禁止する。
付近の着火源となるものを速やかに取り除く。作業の際には必ず保護具を着用する。風下で作業をしない。
(少量) 漏えいした液は、土砂等に吸着させて空容器に回収し、そのあとを多量の水を用いて洗い流す。
(多量) 漏えいした液は、土砂等でその流れを止め、安全な場所に導き、土砂等に吸着させて空容器に回収し、そのあとを多量の水を用いて洗い流す。
この場合、濃厚な廃液が河川等に排出されないように注意する。
出 火 時
(周辺火災の場合)
速やかに容器を安全な場所に移す。移動不可能の場合は、容器及び周囲に散水して冷却する。
(着火した場合)
粉末、二酸化炭素等を用いて消火する。大規模火災の際には水噴霧、泡を用いる。消火作業の際には必ず保護具を着用する。
(消火剤)
水、粉末、泡(アルコール泡)、二酸化炭素、乾燥砂
暴 露・接 触 時
人体に対する影響
(吸入した場合)
皮膚や粘膜が青黒くなる(チアノーゼ)。頭痛、めまい、吐気が起こる。
はなはだしい場合はこん睡、意識不明となる。
(皮膚に触れた場合)
皮膚からも吸収され、吸入した場合と同様の中毒症状を起こす。発疹を起こすことがある。
(眼に入った場合)
強い刺激性はないが結膜炎を起こす。
医師の処置を受けるまでの救急方法
(吸入した場合)
直ちに患者を毛布等にくるんで安静にさせ、新鮮な空気の場所に移す。
チアノーゼ症状を起こしたとき又は呼吸が停止しているときは直ちに人工呼吸を行う。
(皮膚に触れた場合)
直ちに汚染された衣服やくつを脱がせる。直ちに付着又は接触部を石けん水又は多量の水で十分に洗い流す。
(眼に入った場合)
直ちに多量の水で15分間以上洗い流す。

注 意 事 項
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保 護 具
保護眼鏡、保護手袋、保護長ぐつ、保護衣、有機ガス用防毒マスク
(火災時:空気呼吸器又は有機ガス用防毒マスク)