液化塩素

別名:液塩
Cl
劇物(塩素)
(性状) 橙黄色の液体で大気中に放出されると直ちに気化して黄緑色の空気より重い(2.5倍)塩素ガスになる。
激しい刺激臭がある。水にわずかに溶ける(0℃で水100gに1.4g溶ける)。

措  置
漏 え い 時
風下の人を退避させる。必要があれば水で濡らした手ぬぐい等で口及び鼻を覆う。漏えいした場所の周辺にはロープを張るなどして人の立入りを禁止する。作業の際には必ず保護具を着用する。風下で作業をしない。
(少量) 漏えい箇所や漏えいした液には消石灰を十分に散布して吸収させる。
(多量) 漏えい箇所や漏えいした液には消石灰を十分に散布しムシロ、シート等をかぶせ、その上に更に消石灰を散布して吸収させる。漏えい容器には散布しない。多量にガスが噴出した場所には遠くから霧状の水をかけて吸収させる。
出 火 時
(周辺火災の場合)
速やかに容器を安全な場所に移す。移動不可能の場合は、容器及び周囲に散水    して冷却する。
(着火した場合)
---------------------------------------------
(消火剤)
---------------------------------------------
暴 露・接 触 時
人体に対する影響
(吸入した場合)
鼻、気管支などの粘膜が激しく刺激され、多量吸入したときは、かつ血、胸の痛み、呼吸困難、皮膚や粘膜が青黒くなる(チアノーゼ)などを起こす。
(皮膚に触れた場合)
ガスは皮膚を激しく侵し、直接液に触れるとしもやけ(凍傷)を起こす。
(眼に入った場合)
粘膜などが激しく刺激され炎症を起こす。
医師の処置を受けるまでの救急方法
(吸入した場合)
直ちに患者を毛布等にくるんで安静にさせ、新鮮な空気の場所に移し速やかに医師の手当てを受ける。呼吸が停止している時は人工呼吸を行う。呼吸困難のときは酸素吸入を行う。
(皮膚に触れた場合)
直ちに付着又は接触部を多量の水で十分に洗い流す。汚染された衣服やくつは速やかに脱がせる。速やかに医師の手当てを受ける。
(眼に入った場合)
直ちに多量の水で15分間以上洗い流し速やかに医師の手当てを受ける。

注 意 事 項
1.塩素は支燃性を有し、鉄、アルミニウムなどの燃焼を助ける。
2. 塩素は極めて反応性が強く、水素又は炭化水素(特にアセチレン)と爆発的に反応する。
3. 水分の存在下では、各種の金属を腐食する。

保 護 具
保護手袋、保護長ぐつ、保護衣、保護眼鏡、ハロゲン用防毒マスク又は空気呼吸器