エピクロルヒドリン

別名:3−クロロ−1,2−エポキシプロパン
劇物:(エピクロルヒドリン及びこれを含有する製剤)
(性状) 無色でクロロホルムに似た刺激臭のある液体。比重1.1801、沸点117℃、蒸気圧12.5@Hg(20℃)、水にほとんど溶けない(20℃で水100mlに6J溶ける)。エタノール、エーテル等に可溶。蒸気は空気より重く、引火しやすい。引火点32℃(開放式)。爆発範囲3.8〜21.0v/v%。

措  置
漏 え い 時
風下の人を退避させる。漏えいした場所の周辺にはロープを張るなどして人の立入りを禁止する。
付近の着火源となるものは速やかに取り除く。作業の際には必ず保護具を着用し、風下で作業をしない。漏えいした液は、土砂等でその流れを止め、安全な場所に導き、空容器にできるだけ回収し、そのあとを水酸化カルシウム等の水溶液を用いて処理し、多量の水を用いて洗い流す。洗い流す場合には中性洗剤等の分散剤を使用する。
出 火 時
(周辺火災の場合)
速やかに容器を安全な場所に移す。移動不可能な場合には、容器及び周囲に散水して冷却する。
(着火した場合)
消火剤又は多量の霧状の水を用いて消火する。
(消火剤)
粉末、泡、二酸化炭素、水、乾燥砂、強化液
暴 露・接 触 時
急性中毒と刺激性
(吸入した場合)
鼻、のど、気管支等の粘膜を激しく刺激し、腐食する。
(皮膚に触れた場合)
皮膚を激しく刺激し、腐食する。
(眼に入った場合)
粘膜を激しく刺激し、腐食する。はなはだしい場合には、失明することがある。
医師の処置を受けるまでの救急方法
(吸入した場合)
直ちに患者を毛布等にくるんで安静にさせ、新鮮な空気の場所に移し、呼吸が困難な場合又は呼吸が停止している場合には直ちに人工呼吸を行い、心臓が停止している場合には直ちに心臓マッサージを行う。
(皮膚に触れた場合)
直ちに付着部又は接触部を多量の水を用いて洗い流した後、汚染された衣服やくつ等を脱がせる。
更に付着部を石けん水で洗浄し、多量の水を用いて洗い流す。
(眼に入った場合)
直ちに多量の水で15分間以上洗い流す。

注 意 事 項
@酸化剤と混合すると発火又は爆発することがある。
2. 火災等で強熱されると分解して塩化水素のガスが発生する。ガスは有害なので注意する。

保 護 具
保護眼鏡、保護手袋、保護長ぐつ、保護衣、有機ガス用防毒マスク
(火災時:空気呼吸器)