発煙硫酸

別名:
SO・nSO
劇物(発煙硫酸)
(性状) 無色油状の液体。三酸化いおうの含有量及び温度により固化することがある。
空気中にさらすと刺激臭がある煙霧を発生する。

措  置
漏 え い 時
風下の人を退避させる。必要があれば水で濡らした手ぬぐい等で口及び鼻を覆う。漏えいした場所の周辺にはロープを張るなどして人の立入りを禁止する。
作業の際には必ず保護具を着用する。風下で作業をしない。
(少量) 漏えいした液は土砂等に吸着させて、取り除くか、又はある程度水で徐々に希釈した後、消石灰、ソーダ灰等で中和し、多量の水を用いて洗い流す。
(多量) 漏えいした液は土砂等でその流れを止め、これに吸着させるか、又は安全な場所に導いて、遠くから徐々に注水してある程度希釈した後、消石灰、ソーダ灰等で中和し、多量の水を用いて洗い流す。
この場合、濃厚な廃液が河川等に排出されないよう注意する。
出 火 時
(周辺火災の場合)
速やかに容器を安全な場所に移す。移動不可能の場合は、容器及び周囲に散水して冷却する。
(着火した場合)
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(消火剤)
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暴 露・接 触 時
人体に対する影響
(吸入した場合)
煙霧を吸入すると肺水腫を起こし、はなはだしい場合は意識不明となる。
(皮膚に触れた場合)
はげしいやけど(薬傷)及び潰瘍を起こす。
(眼に入った場合)
粘膜を激しく刺激し、失明することがある。
救急方法
(吸入した場合)
直ちに患者を毛布等にくるんで安静にさせ、新鮮な空気の場所に移し、速やかに医師の手当てを受ける。呼吸が停止している時は、人工呼吸を行う。
呼吸困難なときは、酸素吸入を行う。
(眼や皮膚に付着した場合)
直ちに付着又は接触部を多量の水で15分間以上洗い流す。
汚染された衣服やくつは速やかに脱がせる。
速やかに医師の手当てを受ける。

注 意 事 項
1.可燃物、有機物と接触させない。
2.水と急激に接触すると多量の熱を発生し、酸が飛散することがある。
3.水で薄めて生じた希硫酸は各種の金属を腐食して水素ガスを発生し、これが空気と混合して引火爆発することがある。
4.直接中和剤を散布すると発熱し、酸が飛散することがある。

保 護 具
保護手袋(ゴム)、保護長ぐつ(ゴム)、保護衣(ゴム)、保護眼鏡、有機ガス用防毒マスク又は酸性ガス用防毒マスク