カリウム

別名:金属カリウム

劇物:(カリウム)
(性状) 金属光沢を持つ銀白色の軟らかい固体。水と激しく反応して、水酸化カリウムと水素を生成し、反応熱により水素が発火する。反応性に富む。
融点63.7℃

措  置
漏 え い 時

事故現場の周辺にはロープを張るなどして人の立入りを禁止し禁水を標示する。作業の際には必ず保護具を着用する。風下で作業をしない。
(流動パラフィン浸漬品)露出したカリウムは、速やかに拾い集めて灯油又は流動パラフィンの入った容器に回収する。砂利、石等に付着している場合は砂利等ごと回収する。
(溶融固化品:タンク車、タンクローリー、200ャドラム缶)
容器に穴があいた場合には、パラフィン等でカリウムの表面を覆った後、ガムテープ等で容器をシールする。パラフィン等が手近にない場合は、ガムテープ等だけで容器をシールする。更にそれらの上を防水シート等で覆って安全な場所に移す。

出 火 時
(周辺火災の場合)
速やかに容器を安全な場所に移す。
(着火した場合)
粉末(金属火災用)、乾燥したソーダ灰又は乾燥砂等でカリウムが露出しないように完全に覆い消火する。消火作業の際には必ず保護具を着用する。消火後の措置は、燃焼物が完全に冷却固化したことを確認した後、空容器に回収し、その上を乾燥したソーダ灰、砂等で覆い安全な場所に移す。
(消火剤)
乾燥砂、乾燥ソーダ灰、粉末(金属火災用)
暴 露・接 触 時
人体に対する影響
(吸入した場合)
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(皮膚に触れた場合)
やけど(熱傷と薬傷)を起こす。
(眼に入った場合)
粘膜に激しい炎症を起こす。
医師の処置を受けるまでの救急方法
(吸入した場合)
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(皮膚に触れた場合)
直ちに汚染された衣服やくつを脱がせる。直ちに付着又は接触部を多量の水で十分に洗い流す。
(眼に入った場合)
直ちに多量の水で15分間以上洗い流す。

注 意 事 項
1.燃焼すると生成した酸化カリウムが空気中で水酸化カリウムになり、皮膚、鼻、のどを刺激するので注意する。
2. ナトリウムに比較して反応が激しいので取扱いに注意する。
3. 水、二酸化炭素、ハロゲン化炭化水素と激しく反応するのでこれらと接触させない。

保 護 具
保護眼鏡、保護手袋、保護長ぐつ、難燃性保護衣、空気呼吸器