キシレン

別名:キシロール
(CH
劇物:(キシレン)
(性状) 無色透明の液体で芳香がある。蒸気は空気より重く引火しやすい。
  o−  m−  p− 
引火点  32℃  27℃  27℃ 
爆発範囲  1.0〜6.0%  1.1〜7.0%  1.1〜7.0% 
沸点  144.41℃  139.10℃  138.35℃ 
比重  0.880  0.864  0.861 
凝固点  −25.18℃  −47.89℃  13.26℃ 
水にほとんど溶けない。一般には混合キシレンが多い。

措  置
漏 え い 時
風下の人を退避させる。漏えいした場所の周辺にはロープを張るなどして人の立入りを禁止する。
付近の着火源となるものを速やかに取り除く。作業の際は必ず保護具を着用する。風下で作業をしない。
(少量) 漏えいした液は、土砂等に吸着させて空容器に回収する。
(多量) 漏えいした液は、土砂等でその流れを止め、安全な場所に導き、液の表面を泡でおおい、できるだけ空容器に回収する。
出 火 時
(周辺火災の場合)
速やかに容器を安全な場所に移す。移動不可能の場合は、容器及び周囲に散水して冷却する。
(着火した場合)
初期の火災には、粉末、二酸化炭素、乾燥砂等を用いる。大規模火災の際には、泡消火剤等を用いて空気をしゃ断することが有効である。爆発のおそれがあるときは付近の住民を退避させる。消火作業の際には必ず保護具を着用する。
(消火剤)
粉末、二酸化炭素、乾燥砂、泡
暴 露・接 触 時
人体に対する影響
(吸入した場合)
はじめに短時間の興奮期を経て、深い麻酔状態に陥ることがある。
(皮膚に触れた場合)
皮膚を刺激し、皮膚からも吸収され、吸入した場合と同様の中毒症状を起こすことがある。
(眼に入った場合)
粘膜を刺激して炎症を起こす。
医師の処置を受けるまでの救急方法
(吸入した場合)
直ちに患者を毛布等にくるんで安静にさせ、新鮮な空気の場所に移す。
呼吸困難又は呼吸が停止しているときは直ちに人工呼吸を行う。
(皮膚に触れた場合)
直ちに汚染された衣服やくつを脱がせる。直ちに付着又は接触部を石けん水又は多量の水で十分に洗い流す。
(眼に入った場合)
直ちに多量の水で15分間以上洗い流す。

注 意 事 項
1.引火しやすく、また、その蒸気は空気と混合して爆発性混合ガスとなるので火気は絶対に近づけない。
2.静電気に対する対策を十分考慮する。
3.パラキシレンの凝固点は13.26℃なので冬期には固結することがある。

保 護 具
保護眼鏡、保護手袋、保護長ぐつ、保護衣、有機ガス用防毒マスク