クロロスルホン酸

別名:
Cl−SO
劇物(クロルスルホン酸)
(性状) 無色ないし淡黄色の油状の液体で、激しい刺激臭がある。水と激しく反応して塩化水素と硫酸とになる。
空気中で発煙する。吸湿性が強い。沸点152℃、比重(18℃)1.766

措  置
漏 え い 時
風下の人を退避させる。必要があれば水で濡らした手ぬぐい等で口及び鼻を覆う。漏えいした場所の周辺にはロープを張るなどして人の立入りを禁止する。
作業の際には必ず保護具を着用する。風下で作業をしない。
(少量) 漏えいした液はベントナイト、活性白土、石膏等を振りかけて吸着させ空容器に回収した後、多量の水を用いて洗い流す。
(多量) 漏えいした液は土砂等でその流れを止め、霧状の水を徐々にかけ、十分に分解希釈した後、ソーダ灰、消石灰等で中和し、多量の水を用いて洗い流す。
この場合、濃厚な廃液が河川等に排出されないように注意する。
出 火 時
(周辺火災の場合)
速やかに容器を安全な場所に移す。移動不可能な場合には、容器及び周囲に散水して冷却する。この場合に水が入らないよう注意する。
(着火した場合)
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(消火剤)
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暴 露・接 触 時
人体に対する影響
(吸入した場合)
煙霧を吸入すると肺が侵され、はなはだしい場合は意識不明となる。
(皮膚に触れた場合)
はげしいやけど(薬傷)を起こす。
(眼に入った場合)
粘膜が激しく刺激され、失明することがある。
救急方法
(吸入した場合)
直ちに患者を毛布等にくるんで安静にさせ、新鮮な空気の場所に移し、速やかに医師の手当てを受ける。呼吸が停止しているときは人工呼吸を行う。
呼吸困難のときは酸素吸入を行う 。
(皮膚に触れた場合)
直ちに付着又は接触部を多量の水で十分に洗い流す。
汚染された衣服やくつは速やかに脱がせる。速やかに医師の手当てを受ける。
(眼に入った場合)
直ちに多量の水で15分間以上洗い流す。速やかに医師の手当てを受ける。

注 意 事 項
1.可燃物、有機物と接触させない。
2.水と急激に接触すると多量の熱を発生し、酸が飛散することがある。
3.水と反応して生じた塩酸及び硫酸は、各種の金属を腐食して水素ガスを発生し、これが空気と混合して引火爆発することがある。
4.直接中和剤を散布すると発熱し、酸が飛散することがある。

保 護 具
保護手袋(ゴム)、保護長ぐつ(ゴム)、保護前掛(ゴム)、保護衣、保護眼鏡、酸性ガス用防毒マスク