メタノール

別名:メチルアルコール
CHOH
劇物:(メタノール)
(性状) 無色透明な液体で、特異な香気がある。蒸気は空気より重く引火しやすい。引火点11℃、空気と混合して爆発性混合ガスを形成する。爆発範囲6.7〜36.5ν/ν%、沸点64.65℃、比重0.7914。水に任意の割京で混和する。

措  置
漏 え い 時
風下の人を退避させる。漏えいした場所の周辺にはロープを張るなどして人の立入りを禁止する。付近の着火源となるものを速やかに取り除く。作業の際には必ず保護具を着用する。風下で作業をしない。
(少量) 漏えいした液は多量の水で十分に希釈して洗い流す。
(多量) 漏えいした液は土砂等でその流れを止め、安全な場所に導き、多量の水で十分に希釈して洗い流す。
この場合、濃厚な廃液が河川等に排出されないように注意する。
出 火 時
(周辺火災の場合)
速やかに容器を安全な場所に移す。移動不可能の場合は、容器及び周囲に散水して冷却する。容器が火炎に包まれた場合は爆発のおそれがあるので、近寄らない。
(着火した場合)
多量の水、粉末、二酸化炭素等を用いて消火する。爆発のおそれがあるときは付近の住民を退避させる。消火作業の際には必ず保護具を着用する。
(消火剤)
水、粉末、二酸化炭素、泡(アルコール用)
暴 露・接 触 時
人体に対する影響
(吸入した場合)
濃厚な蒸気を吸入すると酩酊、頭痛、眼のかすみ等の症状を呈し、さらに高濃度の時はこん睡を起こす。
(皮膚に触れた場合)
粘膜を刺激し、くり返し触れていると皮膚炎を起こす。皮膚からも吸収され、吸入した場合と同様の症状を起こすことがある。
(眼に入った場合)
粘膜を刺激する。
医師の処置を受けるまでの救急方法
(吸入した場合)
直ちに患者を毛布等にくるんで安静にさせ、新鮮な空気の場所に移す。呼吸困難又は呼吸が停止しているときは直ちに人工呼吸を行う。
(皮膚に触れた場合)
直ちに汚染された衣服やくつを脱がせる。直ちに付着又は接触部を多量の水で十分に洗い流す。
(眼に入った場合)
直ちに多量の水で15分間以上洗い流す。

注 意 事 項
1.引火しやすく、又その蒸気は空気と混合して爆発性混合ガスを形成するので火気は絶対に近づけない。
2.常温で容器上部空間の蒸気濃度が爆発範囲に入っているので取扱いに注意する。
3.高濃度の蒸気に長期間暴露された場合失明することがある。

保 護 具
保護眼鏡、保護手袋、保護長ぐつ、保護衣、有機ガス用防毒マスク