別名:テトラカルボニルニッケル、ニッケルテトラカルボニル
Ni(CO)4
毒物:(ニッケルカルボニル)
(性状) |
無色の揮発性の液体である。発火性がある。空気中で酸化し、60℃で濃硫酸と接触すると爆発する。比重1.35、融点−25℃、沸点42.3℃、爆発範囲2%以上。蒸気は空気より重い。ガス比重5.9(空気を1とする)。水に難溶。エタノール、ベンゼンに可溶。 |
措 置 |
風下の人を退避させる。
漏えいした場所の周辺にはロープを張るなどして人の立入りを禁止する。
作業の際には必ず保護具を着用し、風下で作業をしない。
着火源は速やかに取り除く。
漏えいした液は水でおおった後、土砂等に吸着させ、空容器に回収し、水封後密栓する。そのあとを多量の水を用いて洗い流す。
この場合、濃厚な廃液が河川等に排出されないよう注意する。 |
(周辺火災の場合)
速やかに容器を安全な場所に移す。移動不可能な場合には、容器及び周囲に散水して冷却する。
容器が火災に包まれた場合は爆発するおそれがあるので近寄らない。
(着火した場合)
消火せず燃焼せしめること。
(消火剤)
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(吸入した場合)
鼻、のど、気管支などを刺激し、頭痛、めまい、悪心、チアノーゼ、精神神経症状を起こす。はなはだしい場合は呼吸困難、意識不明になる。
(皮膚に触れた場合)
吸入した場合と同様の中毒症状を起こす。
(眼に入った場合)
角膜などに障害を起こすことがある。 |
(吸入した場合)
直ちに患者を毛布等にくるんで安静にさせ、新鮮な空気の場所に移す。チアノーゼ症状を起こしたとき又は呼吸が停止しているときは、直ちに人工呼吸を行う。
(皮膚に触れた場合)
直ちに汚染された衣服やくつ等を脱がせる。直ちに付着又は接触部を石けん水で洗浄し、多量の水を用いて洗い流す。
(眼に入った場合)
直ちに多量の水で15分間以上洗い流す。 |
大型火災時の消火後に、漏えいに気づかずガスを吸入した障害事例があるので、厳重に注意する必要がある。 |
保護眼鏡、保護手袋、保護長ぐつ、保護衣、空気呼吸器 |
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