ニトロベンゼン

別名:
NO
劇物(ニトロベンゼン)
(性状) 淡黄色又は褐色の油状の液体で、特有のにおいがある。 アルコール、エーテルに溶け易く、水に溶け難い(15.6℃で100gの水に0.19g溶ける)。寒冷時には凍結する。沸点210.9℃、融点5.7℃、引火点87.8℃、比重1.205。

措  置
漏 え い 時
風下の人を退避させる。漏えいした場所の周辺にはロープを張るなどして人の立入りを禁止する。付近の着火源となるものは速やかに取除く。作業の際には必ず保護具を着用する。風下で作業をしない。
(少量) 漏えいした液は、多量の水を用いて洗い流すか、又は土砂、オガ屑等に吸着させて空容器に回収し安全な場所で焼却する。
(多量) 漏えいした液は土砂等でその流れを止め、土砂、オガ屑等に吸収させて空容器に回収し、安全な場所に移す。そのあとは多量の水を用いて洗い流す。
この場合、濃厚な廃液が河川等に排出されないように注意する。
出 火 時
(周辺火災の場合)
速やかに容器を安全な場所に移す。移動不可能の場合は、容器及び周囲に散水して冷却する。
(着火した場合)
消火剤、水噴霧等を用いて消火する。消火作業の際には必ず保護具を着用する。
(消火剤)
水、粉末、泡、炭酸ガス
暴 露・接 触 時
人体に対する影響
(吸入した場合)
蒸気を吸入すると中毒し、皮膚や粘膜が青黒くなる(チアノーゼ)、頭痛、めまい、眠気が起こる。はなはだしい場合は、こん睡、意識不明となる。
(皮膚に触れた場合)
吸入した場合と同様の中毒症状を起こす。たびたび接触すると皮膚炎を起こしやすくなる。
(眼に入った場合)
強い刺激性はないが、角膜などに障害を起こすことがある。
救急方法
(吸入した場合)
直ちに患者を毛布等にくるんで安静にさせ、新鮮な空気の場所に移し、速やかに医師の手当てを受ける。チアノーゼ症状を起こした時は、酸素吸入を行う。呼吸が停止しているときは、直ちに人工呼吸を行う。
(皮膚に触れた場合)
直ちに付着又は接触部を多量の水又は石けん水で十分に洗い流す。汚染された衣服やくつは速やかに脱がせる。速やかに医師の手当てを受ける。
(眼に入った場合)
直ちに多量の水で15分間以上洗い流し、速やかに医師の手当てを受ける。

注 意 事 項
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保 護 具
保護手袋(ゴム)、保護長ぐつ(ゴム)、保護前掛(ゴム)、保護衣、保護眼鏡、有機ガス用防毒マスク