六弗化セレン

別名:ヘキサフルオロセレン
SeF
毒物:(セレン化合物及びこれを含有する製剤)
(性状) 無色の気体。比重6.7(空気1として)。−47℃で昇華する。臨界温度72℃。水及び有機溶剤にほとんど溶けない。空気中で発煙する。

措  置
漏 え い 時
風下の人を退避させる。漏えいした場所の周辺にはロープを張るなどして人の立入りを禁止する。作業の際には必ず保護具を着用し、風下で作業をしない。
漏えいしたボンベ等を多量の水酸化ナトリウム水溶液に容器ごと投入してガスを吸収させ、処理し、この処理液を処理設備に持み込み、毒物及び劇物の廃棄の方法に関する基準に従って処理を行う。
出 火 時
(周辺火災の場合)
速やかに容器を安全な場所に移す。移動不可能な場合には、しゃへい物の活用等容器の破裂に対する防護措置を講じ、容器及び周囲に散水して冷却する。容器が火炎に包まれた場合には爆発の危険があるので近寄らない。火災時には漏えいしたガスが強熱されると有毒な酸化セレン( IV )の煙霧及び弗化水素ガスが発生するので、消火作業の際には必ず空気呼吸器その他の保護具を着用する。
(着火した場合)
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(消火剤)
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暴 露・接 触 時
急性中毒と刺激性
(吸入した場合)
鼻、のど、気管支等の粘膜を刺激し、炎症を起こす。はなはだしい場合には肺水腫を起こす。
(皮膚に触れた場合)
しばらく後に、接触部位に炎症を起こすことがある。
(眼に入った場合)
粘膜を刺激して炎症を起こす。
医師の処置を受けるまでの救急方法
(吸入した場合)
直ちに患者を毛布等にくるんで安静にさせ、新鮮な空気の場所に移し、酸素吸入を行う。呼吸が困難な場合又は呼吸が停止している場合には、直ちに人工呼吸を行う。
(皮膚に触れた場合)
直ちに汚染された衣服やくつ等を脱がせ、付着部又は接触部を石けん水で洗浄し、多量の水を用いて洗い流す。
(眼に入った場合)
直ちに多量の水で15分間以上洗い流す。

注 意 事 項
1.六弗化セレンは少量の吸入であっても危険なので注意する。
2.火災等で強熱されるとセレンの酸化物の煙霧及び弗化水素ガスが発生する。煙霧及びガスは有毒なので注意する。

保 護 具
保護眼鏡、保護手袋、保護長ぐつ、保護衣、空気呼吸器