ジメチルアミン

別名:N−メチルメタンアミン
(CHNH
劇物:(ジメチルアミン及びこれを含有する製剤。50%を超えるもの。)
(性状) 無色で魚臭(高濃度はアンモニア臭)の気体。沸点6.88℃。融点−93.0℃。水に溶けやすい(20℃で水100mlに23.7g溶ける。)。メタノール、エタノールに溶けやすい。蒸気は空気より重く、引火しやすい。引火点−20℃(100℃)、−20℃(60%)。爆発範囲2.8〜14.4v/v%。腐食性が強い。

措  置
漏 え い 時
風下の人を退避させる。漏えいした場所の周辺にはロープを張るなどして人の立入りを禁止する。付近の着火源となるものを速やかに取り除く。作業の際には必ず保護具を着用し、風下で作業をしない。漏えいしたボンベ等の漏出箇所に木栓等を打ち込み、できるだけ漏出を止め、更に濡れた布等で覆った後、できるだけ速やかに専門業者に処理を委託する。
出 火 時
消火作業の際には、必ず空気呼吸器その他の保護具を着用し、風下で作業をしない。
(周辺火災の場合)
速やかに容器を安全な場所に移す。移動不可能な場合には、しゃへい物の活用等容器の破損に対する防護措置を講じ、容器及び周囲に散水して冷却する。容器が火炎に包まれた場合には、爆発・破裂の危険があるので近寄らない。
(着火した場合)
噴出したガスに着火し、かつ、容易に噴出を止められない場合には消火せずに    燃焼させる。
(消火剤)
粉末、泡、二酸化炭素、水、強化液
暴 露・接 触 時
急性中毒と刺激性
(吸入した場合)
鼻、のど、気管支等の粘膜を激しく刺激し、炎症を起こす。はなはだしい場合には肺水腫、呼吸困難を起こすことがある。また、胃痙攣、嘔吐、下痢等を起こす。
(皮膚に触れた場合)
皮膚を激しく刺激し、炎症を起こす。直接液に触れると凍傷を起こす。
(眼に入った場合)
粘膜を激しく刺激し、炎症を起こす。直接液が入ると失明することがある。
医師の処置を受けるまでの救急方法
医師の処置を受けるまでの救急方法
(吸入した場合)
直ちに患者を毛布等にくるんで安静にさせ、新鮮な空気の場所に移し、酸素吸入を行う。呼吸が困難な場合又は呼吸が停止している場合には直ちに人工呼吸を行い、心臓が停止している場合には直ちに心臓マッサージを行う。
(皮膚に触れた場合)
直ちに汚染された衣服やくつ等を脱がせ、付着部又は接触部を石けん水で洗浄し、多量の水を用いて洗い流す。
(眼に入った場合)
直ちに多量の水で15分間以上洗い流す。

注 意 事 項
1.可燃性の気体であるので注意する。
2.加熱、火花等により着火することがある。
3.水溶液は強アルカリ性を示す。
4.酸と激しく反応する。アルミニウム、亜鉛及び銅を腐食する。
5.火災等で燃焼して窒素酸化物のガスが発生する。ガスは有害なので注意する。

保 護 具
保護眼鏡、保護手袋、保護長ぐつ、保護衣、有機ガス用防毒マスク(火災時:空気呼吸器)